各メディアで報じられているように、あの『RAW 少女のめざめ』('18)で衝撃のデビューを飾ったジュリア・デュクルノーがこの作品で史上2人目の女性監督としてのパルムドールを受賞。カンヌで、女性監督の単独受賞は史上初となる。
受賞作『Titane』は、車(キャディラック)がSEXの対象という女性の衝撃的なお話し---暴力性に満ちた映像と題材に前作を超える賛否の中での受賞となった。
また、監督賞は、オープニング作品は受賞されないという、今までのカンヌのジンクスを乗り越えて、レオス・カラックス監督の『Annette(アネット)』が監督賞を受賞。
そのほか、グランプリにはカンヌの常連アスガル・ファルハーディー監督の『A Hero』や、審査員賞には『ブンミおじさんの森』でパルムドール受賞のアピチャートポン・ウィーラセータクン監督
の新作『Memoria』など名を連ねた。
そして、日本から唯一コンペティションに選出された『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介、大江崇允の共同脚本)『ドライブ・マイ・カー』が見事に脚本賞を受賞。
濱口竜介監督にとっては、今年(2021年)『偶然と想像』で第71回ベルリン国際映画祭審査員グランプリ(銀熊賞)をすでに受賞しており、一年の間に世界の三大映画祭で二つの受賞という快挙となる。また、今作では国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞と3つの独立賞も同時に受賞している。
cineflでは、今回の受賞作の海外予告&クリップをまとめております。
ご覧ください。
パルム・ドール
ジュリア・デュクルノー監督『Titane』
グランプリ (2作品受賞)
アスガル・ファルハーディー監督『A Hero』
ユホ・クオスマネン監督『Compartiment №6』
審査員賞 (2作品受賞)
アピチャートポン・ウィーラセータクン監督 『Memoria』
ナダヴ・ラピド監督 『Ahed’s Knee』
監督賞
レオス・カラックス監督『Annette(アネット)』
脚本賞
濱口竜介/大江崇允『ドライブ・マイ・カー』
男優賞
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ『Nitram(ニトラム)』
女優賞
レナーテ・ラインスベ『ワースト・パーソン・イン・ザ・ワールド』