「ムーミン」の原作者として知られる、フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの半生を描いた映画『TOVE/トーベ』(10月1日劇場公開)の日本版ポスタービジュアルが公開された。

世界中で愛されるムーミンの物語とトーベ自身の人生、その創作の秘密に迫る

日本を始め世界中で愛されるムーミンの物語。それは画家としてキャリアをスタートさせたアーティスト、トーベ・ヤンソン自身の人生を投影して生み出されたものだった。文学、コミック、舞台劇、アニメーションなど、今日においても色褪せること無く人々を楽しませ続けるムーミンのキャラクターたちは、いかにして育まれていったのか。本作はトーベ自身の人生のあり方とともに、その創作の秘密に肉薄してゆく。

本国フィンランドでは公開されるや大絶賛で迎えられ、スウェーデン語で描かれたフィンランド映画としては史上最高のオープニング成績を記録。公開から7週連続で興行収入ランキング第1位になるなどロングラン大ヒット。更に第93回アカデミー賞国際長編映画賞フィンランド代表へ選出されたのをはじめ、数々の映画賞を席巻した。

「大切なのは、自分のしたいことがなにかを、わかってるってことだよ。」

© 2020 Helsinki-filmi, all rights reserved

この度公開されたポスターは、トーベが持つ創作意欲や人生への情熱、そして自由へと向かうエネルギーが今にも溢れ出しそうな彼女の力強い姿を、その人生を投影するような存在でもあった“ムーミン”という唯一無二のキャラクターと共に捉えたもの。ポスターに添えられた“スナフキン”の言葉「大切なのは、自分のしたいことがなにかを、わかってるってことだよ。」(<ムーミン谷の夏まつり>より)が、本作でザイダ・バリルート監督が一番描きたかったという「世界的に知られるムーミンのキャラクターに影響を与えたクールかつ自由奔放な“アーティストとしての人生”」と言う言葉を更に印象付けるものとなっております。

<STORY>
第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。激しい戦火の中、画家トーベ・ヤンソンは自分を慰めるように、不思議な「ムーミントロール」の物語を描き始める。やがて戦争が終わると、彼女は爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、本業である絵画制作に打ち込んでいくのだが、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送っていた。それでも、若き芸術家たちとの目まぐるしいパーティーや恋愛、様々な経験を経て、自由を渇望するトーベの強い思いはムーミンの物語とともに大きく膨らんでゆく。そんな中、彼女は舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い激しい恋に落ちる。それはムーミンの物語、そしてトーベ自身の運命の歯車が大きく動き始めた瞬間だった。

『TOVE/トーベ』は10月1日(金) 新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか 全国ロードショー

出演:アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ローニー、ヨアンナ・ハールッティ、ロバート・エンケル
監督:ザイダ・バリルート 
脚本:エーヴァ・プトロ/音楽:マッティ・バイ/編集:サム・ヘイッキラ
2020年/フィンランド・スウェーデン/カラー/ビスタ/5.1ch/103分/スウェーデン語ほか/レイティング:G
原題:TOVE/日本語字幕:伊原奈津子/字幕監修:森下圭子
協力:ライツ・アンド・ブランズ、ムーミンバレーパーク/配給:クロックワークス