2020 年ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督)賞に輝いた名匠ホン・ サンス監督の 24 作目『逃げた女』(英題:THE WOMAN WHO RAN )が、2021 年 6 月11日(金)よりヒュー マントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉 祥寺ほか全国順次公開となります。
公私にわたるパートナーであり、『お嬢さん』(パク・チャヌク監督作)で強烈な印象を残した女優キム・ミニとの7度目のタッグとなる話題作です。

2021 年ベルリン国際映画祭では、最新作『INTRODUCTION』が銀熊賞(脚本)賞を受賞し、2 年連続して銀熊賞受賞に輝く快挙を果たしたホン・サンス監督は、世界的に注目を集める韓国映画界において、ひときわ特異な存在感を放ち続ける映画作家。96 年に 『豚が井戸に落ちた日』でデビューして以来、時流に惑わされることなく悠々と我が道を歩くことで国際的な評価を確立してき た。初期の『オー!スジョン』、『気まぐれな唇』、そして初のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品を果たした『女は男の未来だ』の頃から、男女の恋愛を会話形式で描くその独創的なスタイルが“韓国のゴダール”、“エリック・ロメールの弟子”と称され、作品を発表するたびにカンヌ、ベルリン、ヴェネチアといった 主要な国際映画祭で常に絶賛を博し続けている。

このたび、『逃げた女』の公開を記念して、名匠ホン・サンス監督特集上映、「HONG SANGSOO RETROSPECTIVE 12 色のホン・サンス」の開催が決定いたしました。
今回の上映が日本最終上映となる4作品『よく知りもしないくせに』『ハハハ』『教授とわたし、そして映画』『次の朝は他人』、フランスの大女優イザベル・ユペールとの初コラボレーション『3人のアンヌ』、ジェーン・バーキンのカメオ出演も注目の『へウォンの恋愛日記』、韓国で大ヒットした『ソニはご機嫌ななめ』、対談で意気投合した加瀬亮を主演に迎えた『自由が丘で』、キム・ミニとの記念すべき初タッグ作『正しい日 間違えた日』、キム・ミニが韓国人俳優として初めてベルリン国際映画祭銀熊(主演女優)賞受賞という快挙に輝いた『夜の浜辺でひとり』、第 70 回カンヌ国際映画祭に2作品招かれたことでも話題となった『クレアのカメラ』と『それから』まで、全 12 作品を、5/14(金) -6/10(木)に、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺にて連続上映いたします。
さらに、6/12(土)からユーロスペースで開催される特集上映「作家主義 ホン・サンス」では、貴重な初期2本 『カンウォンドのチカラ』(98)『オー!スジョン』(00)(配給:A PEOPLE CINEMA エーピープルシネマ)が 連続上映されます。 どこにでもいる男女の戯れごとのようなやりとり、一見たわいのない会話をカメラに収めるホン・サンスの映像世界は、恋愛の真理、さらには人間や人生の本質をユーモアと詩情豊かな独自のスタイルで見せてくれる至福の映画体験。観るとクセになるホン・サンスを、この機会に一挙に体験して欲しい。

上映作品

『よく知りもしないくせに』★
2009年/126分/カラー/Blu-ray

『ハハハ』★
2010年/116分/カラー/Blu-ray

『教授とわたし、そして映画』★
2010年/80分/カラー/Blu-ray

『次の朝は他人』★
2011年/79分/モノクロ/Blu-ray

『3人のアンヌ』
2012年/89分/カラー/Blu-ray

『へウォンの恋愛日記』
2013年/90分/カラー/Blu-ray

『ソニはご機嫌ななめ』
2013年/88分/カラー/Blu-ray

『自由が丘で』
2014年/67分/カラー/DCP

『正しい日 間違えた日』
2015年/121分/カラー/DCP

『夜の浜辺でひとり』
2017年/101分/カラー/DCP

『クレアのカメラ』
2017年/69分/カラー/DCP

『それから』
2017年/91分/モノクロ/DCP

5/14(金)-5/27(木)ヒューマントラストシネマ有楽町 連日10:00~上映
5/28(金)-6/10(木)アップリンク吉祥寺 上映時間は劇場にお問い合わせください。
上映料金:一律 1000 円

※★は日本最終上映作品。ヒューマントラストシネマ有楽町のみ上映。
<協力:ビターズ・エンド、クレストインターナショナル>

ホン・サンス監督最新作『逃げた女』

5年間1日たりとも離れたことのない夫、愛しているなら当然と思ってきた、今日までは――。
ソウル郊外、3人の女友だちとの再会。女たちの迷いと優しさ、隠された本心。女は何から逃げたのか。

© 2019 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

<STORY>
5 年間の結婚生活で一度も離れたことのなかった夫の出張中、初めてひとりになった主人公ガミ(キム・ミニ)は、ソウル郊外の3人の女友だちを訪ね、再会する。バツイチで面倒見のいい先輩ヨンスン、気楽な独身生活を謳歌する先輩スヨン、そして偶然再会した旧友ウジン。行く先々で、「愛する人とは何があっても一緒にいるべき」という夫の言葉を執拗に繰り返すガミ。穏やかで親密な会話の中に隠された女たちの本心と、それをかき乱す男たちの出現を通して、ガミの中で少しずつ何かが変わり始めていく。 果たして「逃げた女」とは誰のことなのか、そして、彼女は一体何から逃げたのか―-。愛について、結婚について、これからについて、揺れ動く女性心理をスリリングにあぶり出す。さらには人間や人生の本質を、ユーモアと詩情豊かなホン・ サンス独自のスタイルで描き出していく、注目監督ホン・サンスの3年ぶりの日本公開作!

監督・脚本・編集・音楽:ホン・サンス
出演:キム・ミニ、ソ・ヨンファ、ソン・ソンミ、キム・セビョク、イ・ユンミ、クォン・ヘヒョ、シン・ソクホ、ハ・ソングク
2020年/韓国/韓国語/77分/カラー/ビスタ/5.1ch
原題:도망친 여자 英題:The Woman Who Ran
字幕:根本理恵
配給:ミモザフィルムズ
© 2019 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

6月11日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開