イギリスを代表するSF作家J・G・バラードが1973年に発表した同名小説を、『ザ・フライ』(86)、『裸のランチ』(91)などで知られるカナダの鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化。自動車事故により性的興奮を覚える人々を描いた危険度100%究極の偏愛を描く『クラッシュ』(96)が、『クラッシュ 4K無修正版』として、製作から25年を迎える今年1月29日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開となります。

本作は、第49回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランスの映画雑誌「カイエ・ドゥ・シネマ」が選ぶ1996年の映画ランキングで堂々の1位を獲得。さらにマーティン・スコセッシ監督が選ぶ1990年代のベスト映画にもランクイン、と数々の称賛を浴びる一方で、その過激な性描写にイギリスの新聞「デイリー・メール」紙が1面で上映禁止を呼びかけるなど、賛否両論を巻き起こした衝撃の問題作です。

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『クラッシュ 4K無修正版』につきまして、この度著名人コメント、デヴィッド・クローネンバーグ監督のコメント動画が到着いたしました。また、コラボTシャツ・コラボメニューの販売も決定いたしました.

著名人コメント到着!

この度、究極のフェティシズムを描いた本作に魅了された著名人の方々より推奨コメントが到着。
自身の監督作品『鉄男』(89)製作時に、クローネンバーグ監督の映画が大きな影響を与えたという、映画監督の塚本晋也氏はエロティシズムとフェティシズムの冷たい官能が、美しい映像になって蘇るー。楽しみです」とシンプルながらも力強いコメント。
様々なフェティシズムをテーマにした作品で注目を集めるマンガ家でゲイ・エロティック・アーティストの田亀源五郎氏も「危険な体験ではあるが、生と死の交錯から薫るセックスの甘美さは、確かに私を酔わせてくれた」と絶賛。
そのほか、原作「クラッシュ」の翻訳を担当した柳下毅一郎氏、映画評論家でデザイナーの高橋ヨシキ氏らによる熱い応援コメントが到着しました!

推奨コメント(50音順/敬称略)

鈴木真人(自動車ライター)
自動車は性的なメタファーとして語られることが多い。『60セカンズ』ではニコラス・ケイジが1967年型シェルビー・マスタングをエレノアと名付けて女性のように扱っていた。『クラッシュ』では、男女とも、に自動車事故に性的高揚を覚える。プリミティブな欲動に満ちているのが、1962年型のリンカーン・コンチネンタルだ。危険な運転によって凶器となる姿は、自動車が生の機械として暴力性を帯びていた時代を体現している。現在では先進安全装備が普及し、ぶつかりそうになると衝突被害軽減ブレーキがかかる。自動車は奇怪な欲望の対象ではなくなり、このような映画が作られることは二度とない。

高橋ヨシキ(映画評論家/デザイナー)
薄皮一枚で包まれた人体に与えられた鋼鉄の皮膜、としての自動車が猛スピードで衝突するとき、テクノロジーとエクスタシーが忌まわしい接合を果たし、肉体には人工の卑猥きわまりない開口部が与えられる。機械油と金属片による、産業化されたエウカリスト。不埒きわまりない精神が不埒きわまりない肉体を統べ、工業的な段階に達した肉欲が我々を支配する。なぜなら「次こそはきっと」さらなるエクスタシーがもたらされる……かもしれないからだ。

田亀源五郎(マンガ家/ゲイ・エロティック・アーティスト)
フェティシズムの可能性は無限大だ。となると、セックスの対象を人間や男女の性別に限定するのは、実はけっこう狭量なのかも知れない。この映画で描かれているのは、そんな究極のフェティシズム。映画という車に同乗することで、自分の価値観も一緒にクラッシュされる。危険な体験ではあるが、生と死の交錯から薫るセックスの甘美さは、確かに私を酔わせてくれた。

塚本晋也(映画監督)
エロティシズムとフェティシズムの冷たい官能が、美しい映像になって蘇る――。
楽しみです。

柳下毅一郎(原作「クラッシュ」翻訳/映画評論家)
二〇世紀最大の幻視者バラードが書いた鉄とスピードのポルノグラフィを、精密な手術で大胆に腑分けをする外科医のごときクローネンバーグが受肉させる。『クラッシュ』こそ二〇世紀に屹立するセックスと自動車事故の神話なのである。

涌井次郎(ビデオマーケット店主)
映画を貫く金属のように冷たいクローネンバーグの視線はここに登場する特殊な性癖を持った連中の理解者であるふりなどせず、あくまで観察者の立場を印象付ける。振り返れば、デビュー前の実験映画時代から、一貫してクールな距離感を保ちつつ対象を観察してきたのがクローネンバーグだった。撮影ピーター・サシツキーが優れた目となり、音楽ハワード・ショアが稀なる耳となってクローネンバーグをサポートし、衝撃の観察結果報告『クラッシュ』が誕生した。

デヴィッド・クローネンバーグ監督コメント映像公開!

 またこの度、クローネンバーグ監督が「4K版」を公開する国に向けたコメント映像を入手。
テスラの車内で撮影された動画でクローネンバーグ監督は、1996年にカンヌ国際映画祭にて『クラッシュ』が上映された際に大騒動となったエピソードを明かし、「君たちがどう思うか気になるよ」と『クラッシュ』初体験の観客に問いかける。
続けて、原作小説の著者であるJ・G・バラードが、カンヌの記者会見で『クラッシュ』のおすすめの鑑賞方法を聞かれ「一番いい鑑賞方法は時速100マイルで走行する車の中だ」と答えたことに対し、当時は酔狂に聞こえたが、70インチでHD画質が楽しめるスクリーンが車に搭載されている今、それは間違いなく可能だと、彼の描く世界において一貫して重要なテーマとなっているテクノロジーの発展に言及した。
最後に”I hope you enjoy the ride”(この映画を楽しんでくれ)と締めくくっている。

デヴィッド・クローネンバーグ監督コメント映像

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コラボ T シャツ、コラボメニュー販売決定!

さらに『クラッシュ 4K 無修正版』の公開を記念して、個性派 T シャツブランドのテロファクトリー、コアな映画ファンに人気のカフェ CAFÉ:MONOCHROME よりコラボ T シャツの販売が決定いたしました!
モノトーンでシックなデザイン。カフェ店頭または通販にて購入可能。
<販売場所> CAFÉ:MONOCHROME 店頭、通販 https://cafemonochrome.com

Tシャツ (S/M/L/XL)
¥5,000(+tax)

テロファクトリーからは、イエローの効いた刺激的なデザイン。
オンラインショップのほか、一部上映劇場でも販売。

<販売場所>
https://www.terrorfactory.net/?p=2793

Tシャツ (S/M/L/XL)
\4,000(税込)

また、CAFÉ:MONOCHROME では本作をイメージしたコラボカクテル「Car crash mania」も販売。ご注文いただいた方には、オリジナルコースターの特典も!

D・クローネンバーグ監督史上最高の衝撃作『クラッシュ 4K無修正版』予告

あまりに危険!モラルを破壊して、欲望は衝突する―D・クローネンバーグ監督史上最高の衝撃作『クラッシュ 4K無修正版』予告

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【STORY】
ある日、映画プロデューサーのジェームズは車で正面衝突事故を起こす。相手のドライバーは死亡、助手席に乗っていたドライバーの妻ヘレンはジェームズとともに病院へ搬送される。院内を歩き回れるほど回復したジェームズは夫の死になぜか平然としているヘレンと彼女に付き添う不思議な男ヴォーンと顔を合わし、事故の写真を見せられる。退院後、ジェームズとヘレンはそれぞれ事故の衝撃を通して思わぬ性的興奮を感じていた……。再会した2人はセックスに及び、事故の体験により新たなエクスタシーを開拓するグループ=カー・クラッシュ・マニアの会の存在を知り、その世界にのめり込んでいく。

監督・製作・脚本:デヴィッド・クローネンバーグ  
原作:J・G・バラード  
撮影:ピーター・サシツキー 音楽:ハワード・ショア

出演:ジェームズ・スペイダー、ホリー・ハンター、イライアス・コティーズ、デボラ・カーラ・アンガー、ロザンナ・アークエット

原題:CRASH/1996年/カナダ/音声:英語5.1chサラウンド/日本語字幕/16:9ビスタサイズ/DCP/100分/R18+

提供:TCエンタテインメント、是空、ザジフィルムズ 
配給・宣伝:アンプラグド 
© 1996 ALLIANCE COMMUNICATIONS CORPORATION, IN TRUST

1月29日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開