10/10から中国で開催されている第4回平遥国際映画祭で19日夜、授賞式があり、クラウチングタイガー部門(新人監督コンペティション部門)にノミネートされていた春本雄二郎監督の「由宇子の天秤」(英題:A Balance)が、『ピープルズ チョイス アワード』(観客賞)を受賞しました。

すでに16日に受賞をしている『ロベルト・ロッセリーニアワード 審査員賞』と合わせて二冠達成の快挙となります。

©️2020映画工房春組

平遥国際映画祭では日本人として史上初の受賞となった春本雄二郎監督『由宇子の天秤』。今回は、公に選ばれた市民審査員によって選出された観客賞を受賞しました。

作品は、女子高生自殺事件を追うドキュメンタリー監督である由宇子(瀧内公美)が、事件の真相に迫りつつある中、学習塾を経営する父の政志(光石研)から衝撃的な事実を聞かされ、突如、究極の選択を迫られ答えを求めてもがく姿を描いています。

©️2020映画工房春組

新たな受賞をうけて監督の喜びのコメントも到着しました。

【監督コメント】

春本雄二郎監督

16日に審査員賞受賞の知らせを受けて喜んでいたのも束の間、観客賞受賞という、新たな吉報をいただき、信じられない気持ちでいっぱいです。本作は今の世界に訴えたい社会的なメッセージを様々な形で表現しています。そのような決して娯楽要素の高くない本作を中国の観客の皆さんが選んでくださった。そこに「大きな意味がある」と思っています。私が感じている現代社会への違和感と、中国の皆さんのそれとが映画を通してリンクしたのかもしれないと思っております。改めてこのような場を与えてくださった素晴らしい映画祭に参加できたことを光栄に思います。
ー脚本・監督・プロデューサー:春本雄二郎

この後、「由宇子の天秤」は10/21から開催の釜山国際映画祭、10/30から開催の東京フィルメックス、それぞれコンペティション部門にノミネートされており、賞レースの行方にさらなる注目が集まります。

【ストーリー】
ドキュメンタリーディレクターの由宇子は、今、世に問うべき問題に光を当てることに作家としての信念を持ち、そのためには妥協を許さず、保守的な製作サイドと衝突することも厭わない。
一方で、唯一の家族である実父の政志が経営する塾を手伝い、慎ましくも幸せに二人三脚で生きてきた。
けれども、ある日、由宇子が思いもかけない政志のある行動によって、由宇子の信念を激しく揺さぶる事件が起きる…。

脚本・監督・編集:春本雄二郎

プロデューサー:春本雄二郎 ・ 松島哲也 ・ 片渕須直
ラインプロデューサー:深澤知 /キャスティング:藤村駿

撮影:野口健司/照明:根本伸一/録音・整音:小黒健太郎/音響効果:松浦大樹
美術:相馬直樹/装飾:中島明日香/小道具:福田弥生/衣裳:星野和美/ヘアメイク:原田ゆかり
英語字幕:ドン・ブラウン 櫻井智子

瀧内公美/河合優実/梅田誠弘/
松浦祐也/和田光沙/池田良/木村知貴/
川瀬陽太 /丘みつ子 /光石研ほか

製作:映画「由宇子の天秤」製作委員会

製作協力:高崎フィルム・コミッション
特別協力:株式会社 鈍牛倶楽部 ・ 日本大学芸術学部 映画学科 放送学科
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
海外セールス:東映株式会社 国際営業部
(日本/152分/カラー/5.1ch/1:2.35/ドラマ/DCP) 
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映画『由宇子の天秤』2021年公開予定!

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