スペインの巨匠、カルロス・サウラの創作の秘密と人生に迫ったドキュメンタリー映画『サウラ家の人々』が2020年11月21日(土)から新宿K's cinemaにてロードショー公開されます。

世界映画史に残るスペインの3人の監督、ルイス・ブニュエル、カルロス・サウラ、ペトロ・アルモドバル。『サウラ家の人々』は、その一人、カルロス・サウラとその子どもたちとの会話を撮った、
知的刺激溢れるドキュメンタリー映画である。
サウラは今年88歳。生きる伝説だ。
サウラは4人の女性との間に7人の子供をもうけている。カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの世界三大映画祭での受賞歴や、多数の候補作があり、と、自在に創造に励んだこの巨匠は私生活においても自由奔放だった。最も知られている相手は世界的名優チャップリンの娘、ジェラルディン・チャップリンで息子も授かっている。

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

当初、フェリックス・ビスカレット監督は、この偉大な監督のフィルム・ポートレイトを撮りたいと本作を企画した。
彼と7人の子どもたちとの会話を通して、そのさまざまな側面を浮かび上がらせようと試みたのだが、彼は過去について話すことを好まない人物だった。好きなことは、絵を描くことと写真であった。本作の製作を通して、映画の他にはサウラがただただ絵と写真が好きだ、ということが示される。本作で重要な場所として何度も現れる書斎。そこは絵を描き、本を読み、家族と語らい、そして映画を構想する大切な場所だった。

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

本作には『カラスの飼育』、『カルメン』、『血の婚礼』など、サウラの代表作が大胆に引用されている。ただ映像が抜粋されて使用されているだけではない。サウラと家族たちが語らうシーンの背景にさまざまに投影され、まさにサウラと家族の人生、そして映画作りが重層的に表現されている。

『サウラ家の人々』ポスタービジュアル決定!

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

なお、本作の日本公開に合わせて、
下記4本のサウラ監督作を上映する特集上映も同時に新宿K's cinemaで開催致します。

・『カラスの飼育』(1975年)
・『ブニュエル~ソロモン王の秘宝~』(2001年)
・『フラメンコ・フラメンコ』(2010年)
・『J:ビヨンド・フラメンコ』(2016年)

監督・脚本:フェリックス・ビスカレット
製作:マリオ・マドゥエニョ/ルイス・アンヘル・ラミレス
撮影:ペドロ・J. マルケス
編集:ハビ・フルトス/アントニオ・フルトス
録音:マヌ・ロブレス/ナチョ・アレナス/ミゲル・“マイキ”・カルボ

主な登場人物:カルロス・サウラ、カルロス・サウラ・メドラノ、アントニオ・サウラ・メドラノ、アンナ・サウラ・ラモン

© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

2017年/スペイン/カラー/85分
後援:駐日スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京

2020年11月21日(土)〜新宿K's cinemaにてロードショー全国順次公開