異色の政治活動家・鈴木邦男に迫るドキュメンタリー映画『愛国者に気 をつけろ!鈴木邦男』が2月 1 日(土)よりポレポレ東中野にて公開となります。
その公開に先駆けた先行試写会が、1 月 16 日(木)に執り行われました。
予定されていた鈴木邦男さんは病気療養中の為、残念ながら欠席となりましたが、ゲストの『i-新聞記者ドキュメント-』が絶賛公開中の映画監督、森達也さんが中村真夕監督と共に登壇。
映画について、鈴木邦男さんについてのトークを繰り広げました。

◆『愛国者に気をつけろ!鈴木邦男』先行試写会
日時:1 月 16 日(木)
場所:ポレポレ坐
登壇者:森達也(映画監督)、中村真夕監督

異色の政治活動家・鈴木邦男に迫るドキュメンタリー映画『愛国者に気をつけろ!鈴木邦男』が2月 1 日(土)よりいよいよポレポレ東中野にて公開となる。
まず中村真夕監督から森達也さんに、鈴木邦男さんとの出会いを問われると、森さんは「鮮烈な出会いでした」と口火を切った。「僕が初めて映画を撮った『A』という作品の公開前のこと。地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教を題材にした映画で、1998 年当時、本当に人が観に来てくれるか心配でいました。それでも、マスコミ試写会は盛況で評判も悪くなかったけど、なかなか映画の記事が出ない。聞くと、映画は面白いけど、やはりこの映画を取り上げるのは難しいと上司や会社に言わ れてしまって、という声を聞いた。そんな折りに鈴木さんがふらっと試写会に観に来てくれて、その時は初めてで付き合いもなかったのだけど、その後にすぐに当時連載していた週刊誌「SPA!」に『A』を大絶賛する記事を書いてくれました。「すごいものを観た!」みたいな感じで。それが僕の映画の初レビューでした。だからとても鈴木さんには感謝しているんです」と印象的なエピソードを披露した。中村監督がそれに答えて「当時から怖いもの知らずというか、批判されることに対しての覚悟をもっていたんでしょうか?」と問うと、森さんは「鈴木さんは、怖いもの知らずということではないと思う。むしろ小心者みたいな部分もある。それでも、やはり言うべきことは言う、言わなければならないという覚悟が勝るんでしょうね」と答えた。

続けて、森さんより、中村監督と鈴木さんの出会いを問われると中村監督は、「もともと私の父が正津勉という現 代詩の詩人なのですが、以前ジャーナリスト専門学校というところで教えていたことがあって、その時に鈴木さんも 教鞭をとっていました。その当時からのお付き合いだったのですが、それからずいぶん経って『ナオトひとりっきり Alone in Fukushima』(2015)という作品を撮った際に、上映中のトークゲストに来て頂きました。それからまた 交流が始まったんですが、私自身が、団塊ジュニアで父親も含め激動の 60、70 年代を生きた人々に対しての憧憬な のか、愛憎なのかみたいなものがずっとあって、もしかしたら鈴木さんを撮ることでみえてくるものがないか知りた くて、カメラを回し始めました」と答えた。

©️オンファロスピクチャーズ

気になる現在の鈴木さんの容体に関しては、昨年 11 月上旬に倒れて手術後、今も入院してリハビリ中とのこと。 車椅子での生活を余儀なくされているというが、それでも、2 月 1 日から始まる公開の際には「是非、元気な姿で観 客の前に登壇して欲しい」と中村監督が最後に語り、試写会は盛況のうちに終了した。

左より中村真夕監督、森達也(映画監督)

2 月 1 日からの公開2週間は、出演している上祐史浩(ひかりの輪 代表)、松本麗華(カウンセラー)、雨宮処凛 (作家・活動家)や、鈴木さんと親しい武田砂鉄(ライター)、白井聡(政治学者)ほか豪華ゲストが連日登壇する。鈴木邦男さんが登壇できなくても、中村監督とゲストのトークは開催するので、是非そちらもご期待頂きたい。

鈴木邦男の素顔に迫るドキュメンタリー
『愛国者に気をつけろ!鈴木邦男』予告

異色の政治活動家 鈴木邦男の素顔に迫るドキュメンタリー『愛国者に気をつけろ!鈴木邦男』予告

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◆作品紹介

生長の家の信者の家に育ち、早稲田大学では左派学生と闘った生粋の右翼活動家・鈴木邦男。
17 歳の時、愛国党党員だった山口二矢が、当時の日本社会党委員長を刺殺する映像に衝撃を受け、 「愛国」に身を捧げることに目覚めたという鈴木。大学時代には、今の日本会議の前身となる全国学協の代表にまで登りつめるもまもなく失脚。
その後、自らが右翼運動に引き入れた早稲田大学の後輩、森田必勝が 25 歳にして三島由紀夫とともに自決したことに衝撃を受け、政治団体・一水会を立ち上げる。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で見えてきたのは、自らが訴えてきた「愛と正義」、「愛国心」でさえも疑い、 そして異なる意見や価値観を持つ人たちの言葉に耳を傾けることだった。
出演しているのは、右翼活動を共にしたことがある雨宮処凛や、一水会代表の木村三浩。そして映画監督でもあり赤軍とも関係が深い足立正生。北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の蓮池透。元オウム真理教の上祐史浩。そして、松本麗華や鈴木を助ける邦男ガールズと呼ばれる女性たち...。現在、76 歳の鈴木は、異なる意見や価値観を持つ様々な人たちといまだに交流を続けている。カメラは2年間、鈴木の思想遍歴を辿りつつ、彼らと交流する姿を捉えていく。本作は、数奇な運命を生き抜いてきた鈴木邦男の素顔に密着したドキュメンタ リー映画だ。

公開中トークゲストも続々決定!

場所:ポレポレ東中野
https://www.mmjp.or.jp/pole2/
連日 18:00 上映開始 ※トークはすべて上映後
ゲストに加えて中村真夕監督、鈴木邦男(予定)が全日登壇します。
整理番号付きチケット発売!
チケットぴあにて 1 月 18 日(土)10:00 より発売開始!P コード:550-896

◆鈴木邦男さんの登壇に関して
現在、鈴木さんは病気療養中の為、本映画のトークイベントへの登壇はすべて予定とさせて頂いております。参加の可否は病状の推移をみて判断し、公式HP、SNS等で告知させて頂きます。また、鈴木さんが出席できなくとも、中村真夕監督とゲストでトークは行います。その点、予めご了承頂きたくお願い申し上げます。


2 月 1 日(土):武田砂鉄(ライター) 2 月 8 日(土):香山リカ(精神科医)
2 月 2 日(日):白井聡(政治学者) 2 月 9 日(日):金平茂紀(TV ジャーナリスト)
2 月3日(月):雨宮処凛(作家・活動家) 2 月 10 日(月):松本麗華(カウンセラー)
2 月 4 日(火):松元ヒロ(コメディアン) 2 月 11 日(火):内田樹(神戸女学院大学名誉教授)
2 月 5 日(水):瀬々敬久(映画監督) 2 月 12 日(水):ジャン・ユンカーマン(映画監督)
2 月 6 日(木):寺脇研(元官僚・映画活動家) 2 月 13 日(木):足立正生(映画監督)
2 月 7 日(金):栗原康(政治学者) 2 月 14 日(金):上祐史浩(ひかりの輪 代表)

出演:鈴木邦男、雨宮処凛、蓮池透、足立正生、木村三浩、松本麗華、上祐史浩他。
製作・監督・撮影・編集:中村真夕
共同プロデューサー:山上徹二郎
協力:椎野企画、ロフトプロジェクト、ウエイブ
制作・配給協力:シグロ/
配給:オンファロスピクチャーズ
78 分/HD/カラー/2019年
©️オンファロスピクチャーズ

ポレポレ東中野にて2019年2月1日(土)より公開!