六本木の国立新美術館において2月16日まで「DOMANI・明日2020 傷ついた風景の向こうに」が開催されています。

文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材の育成のため、若手芸術家が海外の関係機関等で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度」を1967年度から実施しており、すでに半世紀を経過しました。美術分野では、そうした研修の成果発表の機会として1998年から「DOMANI・明日展」を開始し、今年度で第22回目を迎えます。

今回は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック年の冒頭にあたり、国が展開する「日本博2020」のプログラムに参画する特別版とします。「傷ついた風景の向こうに/Landscapes in Our Age: Scarred and Reborn」をテーマに、多世代から精選した、国際的に知名度の高い作家から新進作家まで11名によるグループ展としました。2010年前後に海外研修を経験した作家を核としつつ、芸術選奨やメディア芸術祭など文化庁が関わる事業からも招き、20世紀以降、日本が、世界が経験したなんらかの被災──地震や風水害といった天災や、戦争や環境問題のような人為的災いにより生じた「傷痕」について、直後のジャーナリスティックな表象でなく、時間を経て生まれた表現が集まります。作家それぞれの「傷ついた風景」をつなぐことを通じて見える、傷ついても生き残り、再生する風景──「明日」を見据える企画です。会期中、各作家とゲストによるトーク・イベントを開催し、テーマを深めます。

「プロローグ-身体と風景」 展示風景:石内都 《「Scars」シリーズ 》
photo©saitomoichi

「1 傷ついた風景-75年目を迎える広島と長崎」 展示風景:藤岡亜弥 《川はゆく》 2020年
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「1 傷ついた風景-75年目を迎える広島と長崎」 展示風景:森淳一 《山影》 2018年
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「2 「庭」という風景-作家の死を超えて」 展示風景:若林奮 《緑の森の一角獣座》模型 1996-1997年、カッパー・ペインティング D-6,D-7,D-8,D-9,D-10 1996-2003年

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「3 風景に生きる小さきもの」 展示風景:栗林慧・栗林隆
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「5 自然の摂理、時間の蓄積」 展示風景:日高理恵子 左:《樹を見上げてVII》 1993年、右:《空との距離XIV》 2017年
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「5 自然の摂理、時間の蓄積」 展示風景:宮永愛子 《景色のはじまり》 2011年〜
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「エピローグ-再生に向かう風景」 展示風景:畠山直哉 左:《2019年8月2日 福島県南相馬市》 2019年、右:《2019年10月6日 岩手県陸前高田市》 2019年
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イベント情報

下記イベント情報サイトを御覧ください。

https://domani-ten.com/event/

※ご参加には本展の観覧券が必要です。
※先着順、申込不要です。
※都合により、日程や登壇者が変更・追加となる可能性があります。随時、当HPでお知らせいたしますのでご確認ください。
※トーク中の写真・動画の撮影、録音はご遠慮ください。

概要

会期 :2020年1月11日~2月16日
会場 :国立新美術館
住所 :東京都港区六本木7-22-2
開館時間 :10:00~18:00(金土~20:00)
休館日 :火(2020年2月11日は開館)、2月12日
アクセス :千代田線乃木坂駅6出口直結
観覧料 :一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生・18歳未満は無料(学生証・身分証明書が必要)
主催:文化庁、国立新美術館
協力:日本航空、アワガミファクトリー、(株)カラーサイエンスラボ、(株)トップアート鎌倉、
   タカ・イシイギャラリー、ミヅマアートギャラリー
キュレイター:林 洋子(文化庁芸術文化調査官)
制作:アート・ベンチャー・オフィス ショウ
URL :https://domani-ten.com