11月29日(金)から、池袋HUMAXシネマズで劇場公開されるドキュメンタリー映画『ぼくと、彼と、』にご出演の鳥山真翔さんに作品について伺いました。

この映画をつくることになるきっかけやご自身のことを語っていただいています。

ドキュメンタリー映画をつくるきっかけ

母が病気で倒れたことや姉が亡くなったことなど、いろんなことが重なった時期があったときに母の病院の手続きや、亡くなった姉の手続きとかが、親族でなければできにくかったりしたという経緯があったんですね。
当時付き合っていた彼氏とは当然、同性ですので今の日本の法律では入籍も認められていない。当然、親族としてではなく友人としての扱いで、同性カップルの不便さをすごく感じていました。
と同時に、世間的には「マイノリティ」と線引きされるぼくたちも、全く普通の人と変わらない日常を送り、生きるための悩みを抱えているということは多くに人に伝わっていないんだなあ、と感じていたんです。

このような現状を少しでも知ってもらって、いろんな人に考えてもらえたら、ということがきっかけで知り合いの映画製作プロデューサーにお話をして、ドキュメンタリー映画をつくってもらうことになりました。

今はネットや文章などで、LGBTについて知るきっかけはあると思うんですけど、本当に日常の機微に関しては伝わる機会がないなって思っていて、ぼくたちは特別なことは何もなくて、普通に過ごしていますし、楽しいことも悩んでいることもごく普通でTVみたいなドラマチックなことはあまりないんですよ(笑
そんな日常を映像で伝えられたらいいな、って思ったりしていました。

ふたりの結婚式

結婚式を挙げる、結婚式までを撮影してもらう、ということが目的ではなく、ぼくたちの日常が自然に伝わればいいな、と思っていたのですが、その気持ちが伝わった映画になっていると思います。
非常に残念なのですが、あ、これ言っちゃっていいですか?いい?
実はその時に付き合って結婚式を挙げた彼とはその後別れてしまって・・・映画公開前に大丈夫ですか?こんなこと言っても(笑
でも、これもごく普通にあることだと思うんですね。
結婚式を挙げることはできても今の日本の法律では入籍はできない、もし入籍ということが、仮に紙一枚のことでもできていたら・・・
もしかしたら別れていなかったかもしれませんし・・・わかりませんね。

LGBT

人前に出るときはキャラクターつくって「おかまで~す」なんてやってますけど、あと新宿二丁目で飲むときは、キャー、ワーなんてやってますけど(笑
そんな外向きの自分も映画のなかで描かれている自分のいくつかの側面も全部、自分自身。
無理してるわけじゃなく、ごくごく自然な一部分なんです
本当に「素」のままの自分たちを観てもらいたいです。

「LGBT、マイノリティ」と「異性愛者」って、一本の線を引くと人間って簡単じゃないですか?わかりやすいから。でもLGBTの中でもいろいろありますし、それぞれが理解しあっているとは思えないんですね。
多様性って言葉がありますけど、本当に様々なケースがあると思います。
それぞれがきっかけをつくって「知る」ということが大切だと思うんですね、「理解する」っていうのはその先でもいいのかな。

日本は保守的なところもあって、ジェンダー意識は諸外国に比べて低いかもしれないです。戸籍だったり家長制度だったり、「家」ということを大切にする文化は大切なんですけど、個人の問題もあるので、これから変わってくるのかもしれませんね。
ぜひそうなっていってほしいと思います。

『ぼくと、彼と、』|予告編

ぼくと、彼と、|予告編|「LIFE」バージョン

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映画のこと

この映画は、家族の話だと思います。
LGBTだからどうこう、ってことじゃなくて、身内が病気になるとか亡くなるとか、周囲との関わりとか、って誰でも経験するようなことじゃないですか。
この作品は、「家族の在り方」を描いた作品になっていると思います。

鳥山真翔
東京都出身ゴスペルシンガー、ディレクターとしてプロ活動を行う。
『人の声がどこで響いているのかが、色で見える』という特殊な共感覚を生かし、現在はボイストレーナーとして、数々のテレビ番組、著名人、レコード会社、専門学校等での発声指導を行う。2010年に立ち上げた『Switch Of Voice』では、一万人以上の指導を行っている発声のエキスパート。
独自で生み出した表情筋と発声の深い関係を説く、『鳥山式 美顔ボイトレ®︎』が好評を呼び、メディア出演や、雑誌やwebへの執筆連載活動、企業研修も行っている。

『ぼくと、彼と、』

監督:四海兄弟
製作総指揮:飯塚冬酒
出演:鳥山真翔、グェンリ アンコア、真翔の母
|2019年|日本|75分

池袋HUMAXシネマズにて 11/29(金)~12/12(木)劇場公開