1993年に劇場公開されました『月はどっちに出ている』が、この度、キネマ旬報選出(9/20発表)の「1990年代日本映画ベスト・テン」の第1位に選ばれたことを記念しまして、9/21(土)より26年ぶりにリマスター版にて劇場公開いたします。

在日コリアンのタクシー運転手とフィリピン女性との恋模様を軸に、在日外国人と東京に暮らす様々な人の日常を シリアスに、かつコミカルに描いた傑作悲喜劇『月はどっちに出ている』は、梁石日の自伝的小説「タクシー狂躁曲」 を、奇才・崔洋一が監督。初めて自身の血の問題を素直に描いた本作で映画賞を独占、彼の名を世に知らしめ る代表作となりました。

本作は、当時も禁忌とされていた差別用語や危ない表現が満載ゆえ、映倫(映画規定倫理委員会)が劇場公開審査に異例の注文をつけたという逸話を残し、公開館の新宿ピカデリー2で26週に及ぶ超ロングラン上映に加え、第67回(1993年)キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、ブルーリボン賞作品賞をはじめ国内外の53 の映画賞を受賞し高い評価を得ました。共同脚本には、本作の後に多数の映画脚本を手がけ、監督としても活躍する鄭義信。主演を務めた、劇団SETの看板俳優、岸谷五朗と、ルビー・モレノは本作で脚光を浴び、トップスターの仲間入りを果たし、脇を固める、絵沢萠子、小木茂光、遠藤憲一、有薗芳記、麿赤児、國村隼、萩原聖 人、古尾谷雅人など豪華な個性派俳優の怪演は見逃せません。

新宿Kʼs cinemaにて 9/21(土)〜9/27(金)限定公開
9/21初日は、崔洋一、鄭義信、李鳳宇の鼎談を予定しています。
(20:30開演鼎談終了後本編上映)

『月はどっちに出ている』予告篇

『月はどっちに出ている』予告篇

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【ストーリー】
在日コリアンのタクシードライバー、忠男(岸谷五朗)は朝鮮学校の同級生、世一の会社で風変わりな同僚たちといい加減な毎日を送っている。フィリピンパブのホステス送迎を日課にしている忠男はある日、新顔のチイママ、コニー (ルビー・モレノ)に出会う。妙な関⻄弁で生意気な口を利く彼女になぜか惹かれる忠男は、コニーの留守の間に 彼女の部屋に勝手に上がり込んでしまう。そんな中、忠男の同僚たちは続けざまに事件を起こし、タクシー会社は惨憺たる有様になっていた。

出演:岸谷五朗、ルビー・モレノ
絵沢萠子、小木茂光、遠藤憲一、有薗芳記、麿赤兒、國村隼、芹沢正和、金田明夫、内藤陳、萩原聖人、古尾谷雅人
監督:崔洋一
プロデューサー:李鳳宇、⻘木勝彦
原作:梁石日「タクシー狂躁曲」
脚本:崔洋一、鄭義信
撮影:藤澤順一|照明:上田なりゆき|美術:今村力、岡村匡一|録音:北村峰晴| 編集:奥原好幸|音楽:佐久間正英|音楽プロデューサー:石川光|監督補:祭主恭嗣|助監督:前田哲
エンディングテーマ:憂歌団「Woo Child」アルバムGON-TA(ワーナーミュージック・ジャパン)
1993年|シネカノン作品|カラー|ヴィスタサイズ|1時間49分
配給:マンシーズエンターテインメント
©「月はどっちに出ている」製作委員会

新宿Kʼs cinemaにて 9/21(土)〜9/27(金)限定公開