アーサー・C・ダントーはアートを「うつつの夢(wakefuldream)」と定義する。

アートによって誰もが、どこでも夢を見ることが可能と言う。通常、夢を見る時はベッドの上で目を閉じた状態をさすが、「うつつの夢」とは目覚めた状態で見ることの出来る夢であり、アートはこうした意味において目を閉じることなく「見る夢」である。

アートには命がある。通常、作品は1週間か2週間、あるいは1ケ月で展示を終えることが多い。美術館にコレクションされるか、誰かにコレクションされなければこれらの作品の殆どはアーティストのスタジオか倉庫で眠りにつき、時間とともに輝きを失い忘れられていく。アーティストたちが丹精を込めて、カンヴァスに、石に、木材に、金属に語りかけて、数ヶ月の時間を費やした作品(命)がギャラリーで輝くのも実はほんの数十時間しかない。こうした意味においてもアートは「うつつの夢(wakeful dream)」であるのかもしれない。アートが限られた時間の中で見る夢であるからこそ、見えてくるものもあるのだろう。まずはギャラリーに足を運んで、限られた時間の中で「うつつの夢(wakeful dream)」を体験することも「一夏の夢」にもなるだろう。

今年も「新世代への視点2019」と銘打って、東京の銀座、京橋、自由が丘に位置する10の現代アートのギャラリーが結束し、若いアーティストたちの展覧会を個展形式で開催しています。

北川 香乃花 Kitagawa Konoka ギャラリーQ Gallery Q

1990 東京都生まれ
2015 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域修了

大庭 孝文 Ohba Takafumi ギャラリーなつか Gallery Natsuka

1988 大阪府生まれ
2018 広島市立大学大学院博士後期課程芸術学研究科総合造形芸術専攻単位取得満期退学

赤松 加奈 Akamatsu Kana コバヤシ画廊 Gallery Kobayashi

1990 奈良県生まれ
2015 京都造形芸術大学大学院芸術研究科修士課程芸術表現専攻ペインティング領域修了

市川 真也 Ichikawa Shinya ギャラリイK Gallery K

1987 山梨県生まれ
2012 山梨大学大学院教育学研究科修士課程教科教育専攻芸術文化コース修了

岡 知代 Oka Tomoyo ギャルリー東京ユマニテ Galerie Tokyo Humanité

1986 山口県生まれ
2015 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科博士後期課程工芸領域漆芸分野修了

阿片 陽介 Agata Yosuke 藍画廊 ai Gallery

1987 神奈川県生まれ
2017 筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻総合造形領域修了

野口 崇弥 Noguchi Takahiro ギャラリー58 Gallery 58

1987 東京都生まれ
2012 和光大学表現学部芸術学科卒業

長田 堅二郎 Nagata Kenjiro GALERIE SOL ガルリ ソル

1979 大分県生まれ
2005 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了

小林 丈人 Kobayashi Taketo gallery21yo-j

1981 東京都生まれ
2007 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域修了

大石 雪野 Oishi Yukino FUMA Contemporary Tokyo|文京アート

1988 北海道生まれ
2013 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了

2019年7月22日(月)- 8月3日(土) 
Date: 22nd (mon.) July – 3rd (sat.) August 2019

主催:東京現代美術画廊会議
ギャラリーなつか・コバヤシ画廊・ギャラリイK・ギャルリー東京ユマニテ・藍画廊
ギャラリーQ・ギャラリー58 ・ガルリ ソル・gallery21yo-j
FUMA Contemporary Tokyo|文京アート

Organizer:
Gallery Natsuka・Gallery Kobayashi・GalleryK・Galerie Tokyo Humanité
ai Gallery・Gallery Q・Gallery58・GALERIE SOL・gallery21yo-j
FUMA Contemporary Tokyo

アーサー・C・ダントー : Arthur Coleman Danto (1924-2013)
「アートとは何か 芸術の存在論と目的論」(人文書院)著者
哲学者、美術批評家、コロンビア大学名誉教授