米アカデミー賞2部門ノミネートを果たした『RBG最強の85才』が 5月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA他で公開されます。
<新場面写真>と<監督コメント>が解禁
アメリカの女性やマイノリティの権利発展に尽くしてきた弁護士時代を経て、最高裁判事にまで上り詰めた稀代のスーパーウーマン、最高裁のスターことルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称RBG。テレビやドキュメンタリーの分野で名を馳せたジュリー・コーエン、ベッツィ・ウェスト両監督が彼女に密着したドキュメンタリーを作ろうと思い立ったのは2015年1月。
ハーバード・ロースクール生が開設した「Notorius R.B.G.」Tumblerに端を発する、Tシャツやトートバックなどのグッズ展開や、カラフルなタトゥーにもなった”RBGフィーバー“について話していた彼女たちは「今すぐギンズバーグ判事の映画をつくらないとダメだ」と顔を見合わせたそう。阿吽の呼吸を見せる両監督に、本作について、そしてRBG本人について語ってもらった。
「決してノーとは言わない」 RBG
Q:ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事(以下RBG)とお会いして、印象はいかがでしたか?
A:彼女とじかに会うのは強烈な体験です。柔らかな声をしていますが、その言葉は慎重に選ばれたとても明快なもので、心を奪われます。無理なお願いをしても決して「ノー」と言わなかったり、自分のユーモアに自分で笑ったり、思慮深く、チャーミングな方です。
Q:ドキュメンタリーの製作に関して、RBGは何と言っていましたか?
A:2015年に話を持って行ったときは「まだ早いわね」と言われました。これも「ノー」ではなかったので我々は楽観的に受けとめていましたし、ご本人から「この人にインタビューしたらいいんじゃないか」という具体的な提案もいくつかありました。当初から前向きに考えていて下さったと思います。
Q:撮影はどのように進められたのでしょうか。
A:制作と管理の分野でトップ級の女性たちとチームを組み、2016年6月に撮影を始め、大忙しの彼女のスケジュールに密着できるようベストを尽くしました。オフィスにいる姿だけでなく、家族と休暇を過ごすところやパーソナルトレーナーとのトレーニングも撮影しています。その頃我々スタッフはよく“RBGは人生の絶頂期を迎えている”と話していました。彼女の人生を記録していた私たちも、その絶頂期が、より大きく大切な“何か”へと展開していくことを十分に理解していなかったのです。
Q:その後、#MeTooやTimes Up運動が起こりましたね。
A:まさに。この映画の制作中にハーヴェイ・ワインスタインをはじめとする影響力のある男性たちのセクハラ行為が露見し、女性の闘いはまだまだ続くことが浮き彫りになりました。
RBGが働く女性たちのために世の中を変えたのちに、テレビニュースでキャリアを築き始めた女性として、私たちは女性がこれまで成し遂げてきたことを考えずにはいられません。
Q:予想外とも思える若者を中心とした「RBGムーブメント」、ご本人はどう受け止めているのでしょうか。
A:本来の彼女は抜群に優秀ながら非常にシャイで、決して自分から前に出てくるような人物ではありません。しかし、自らの女性の権利に関する功績や影響力を自覚し、後進、特に若い人たちへの啓発の意味も込めて講演活動などを行っています。
何より、このムーブメントを楽しんでいますね。友人たちに「RBGグッズ」を配ったりもしているそうですよ。
Q:アメリカでは大ヒットで迎えられた本作ですが、これからご覧になる方々にメッセージをお願いします。
A:皆さんには現役の“RBG”の姿を自分の目で確かめていただきたいです。寝る間を惜しんで反対意見を作成し、健康を保って大好きな仕事を続けられるようにプランクやスクワットや腕立て伏せをする彼女の姿を。
「ギンズバーグ判事から、若い世代への、特に女性への真摯なラブレター」
とも評された本作。
女性の権利に対する声が上がり始めているここ日本でも、本作を通じて映し出される彼女の姿に勇気をもらえる人が多いはず。ぜひスクリーンで観て欲しい。
『RBG 最強の85才』予告編
一人の女性が、アメリカを変えた。
【ストーリー】
1933年ニューヨーク、ブルックリンで生まれたルース・ベイダー・ギンズバーグ。弁護士時代から一貫して女性やマイノリティの権利発展に努めてきた彼女は、1993年にビル・クリントン大統領に女性として史上2人目となるアメリカ最高裁判事に指名される。以降も男子大学の女性排除、男女の賃金差別、投票法の撤廃などに、弁護士時代と変わらぬ視点から、法の下の平等の実現に向けて果敢に切り込んでいく。若者を中心に絶大な支持を得るポップ・カルチャー・アイコン“RBG”はいかにして誕生したのか?家族、友人、同僚らが母として、友人として、働く女性としてのルースの知られざる素顔を語り、彼女を支え続けた夫マーティンとの愛溢れるエピソードも描かれるドキュメンタリー。
監督・製作:ジュリー・コーエン、ベッツィ・ウェスト
出演:ルース・ベイダー・ギンズバーグ、ビル・クリントン、バラク・オバマ
2018/アメリカ/カラー/英語/98分 映倫:G 原題:RBG
後援:アメリカ大使館
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