『タクシードライバー』『レイジング・ブル』などの傑作を手がけた脚本家として知られるハリウッドの巨匠ポール・シュレイダー。
そのシュレイダー監督が、構想50年の末に完成させた『魂のゆくえ』が4/12(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿他にて公開となります。
全米約50の批評家協会賞(男優賞)で最多となる34冠を獲得!
聖衣姿も美しいイーサン・ホーク史上最高の名演技『魂のゆくえ』
主人公のトラー牧師を熱演するのは、実力派俳優イーサン・ホーク。
ヴェネチア国際映画祭でお披露目された本作は、ポール・シュレイダー監督の最高傑作と評され、
アカデミー賞脚本賞にノミネートされるとともに、イーサン・ホークも『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックや『バイス』のクリスチャン・ベイルらライバルたちを押しのけて、全米約50の批評家協会賞(男優賞)で昨年度最高となる34冠を獲得。
惜しくもアカデミー賞を逃したものの、米ロサンゼルス・タイムズの映画評では“この役を演じるために生まれてきた”と言わしめた。
イーサンの家族は元々、バプテスト派の敬虔な信徒で、祖母は彼を聖職者にしたがったのだという。実際に、ケンタッキー州の男子修道院でもリトリート(RETREAT・黙想 ※滞在しながら祈りを捧げた生活を送る)したことがあり、本来、聖職者の道を歩んでいた可能性もあった。
しかし、最終的にイーサンは聖職者ではなく、アーティストの道を選んだ。
最初は作家を目指し、高校で演じる事に夢中になってからは俳優として着実にキャリアを積んできた。イーサンは祖母に「僕は聖職者にはなれなかったけど、きっと俳優として聖職者を演じることになるよ」と説き伏せ、30年後、奇しくもそれは現実となった。
監督・脚本を手掛けたポール・シュレイダーは、自らの仕事の中で初めて特定の人物を念頭におきながら脚本を書いたという。それが、イーサン・ホークだった。
「通常、私は特定の俳優のために脚本を書くことはしない。しかし、この脚本を半分ほど書いたところで、イーサン・ホークのイメージが頭に浮かんだ。“この役はイーサンにこそふさわしい”そう感じて以来、彼のイメージが私の脳裏に焼き付いていた。幸運なことに、彼は数日後に脚本を読み、連絡をくれた。そして、“この脚本に、瞬時に共感しました。この役を演じるために、これまでの人生があったように感じます”と言ってくれたんだ」
作品は絶賛されたものの、イーサンがオスカー候補から外れると多くの人が憤り、SNSを中心に声を上げた。しかし、シュレイダー監督は彼に暖かい言葉を贈った。
「イーサン、君は勝った。ノミネートされなかったかもしれないが、君は勝ったんだ。君の演技はインパクトを与えた。それを忘れるな」。多くの映画評論家が『魂のゆくえ』は、現代にアップデートされた『タクシードライバー』だと指摘する。
イーサンが演じる傷ついた心を抱えながらも、内側に静かな怒りを蓄えていくトラー牧師は、ロバート・デニーロが演じた怒れる若者トラビスと重なる部分も多い。
イーサン・ホーク史上最高と言われる、魂が震えるような名演をぜひスクリーンで確かめて下さい。
イーサン・ホーク主演『魂のゆくえ』予告
【ストーリー】
トラー(イーサン・ホーク)は、ニューヨーク州北部の小さな教会「ファースト・リフォームド」
の牧師。
ある日、トラーは礼拝に来た若い女性メアリー(アマンダ・セイフライド)から、環境活動家の夫が思い悩んでいるので相談に乗ってほしいと頼まれる。仕方なく出向いたメアリーの家で彼女の夫と話したトラーは、彼が地球の未来に思い悩むあまり、メアリーのお腹の子を産むのに反対していることを知る。
必死に説得を始めるトラーだが、心の底では共感し自分の説明に納得のできないもうひとりの自分が
いる。一方、彼は自分の所属する教会が、環境汚染の原因を作る大企業から巨額の支援を受けていることを知る…
2017年アメリカ / 英語 / 113分 / カラー / スタンダード / 5.1ch /原題:First Reformed
監督・脚本:ポール・シュレイダー『タクシードライバー(脚本)』『レイジング・ブル(脚本)』
出演:イーサン・ホーク『6才のボクが、大人になるまで。』 / アマンダ・セイフライド『レ・ミゼラブル』 『マンマ・ミーア!』
提供:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
配給:トランスフォーマー
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