国内外で圧倒的評価と人気を誇る映画監督・黒沢清が、前田敦子、加瀬亮、染谷将太、柄本時生を迎え、 シルクロードを舞台に描く旅の物語『旅のおわり世界のはじまり』の公開初日が 6 月 14 日(金)に決定。
この度、新たなポスタービジュアルと予告映像が解禁され、本作で主演を務めた前田敦子が、劇中で歌唱を披露することが明らかになった。

本作は、“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘めたテレビ番組リポーターの主人公が、番組のクルーと取材のためにウズベキスタンを訪れ、異国での様々な出会いによって、新しい扉をひらき、成長していく姿を描く。

解禁となったポスタービジュアルには、ウズベキスタンの美しい湖や山脈が広がる地に立つ主人公が、新たな一 歩を踏み出そうとしているようにも、「私の心は迷子になった。」のコピーが示すように、心を見失っているようにもみえる印象的な表情が写し出されている。

(C)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

同時に解禁された新たな予告映像では、「フレームに写っただけで独特の強さと孤独感が漂う」と話す黒沢監督によって、女優としての潜在的能力を引き出された前田敦子が、言葉の通じない異国での不安、緊張、閉塞感をこのうえなく繊細な表情で伝えている。

また、予告映像で流れているのは、エディット・ピアフの名曲「愛の賛歌」。
前田は、本作でこの歌の歌唱に挑戦した。
日本人が建設に関わり、日本とウズベキスタンの友好の証である「ナボイ劇場」での交響楽団の伴奏に合わせた歌唱に加え、クライマックスでは標高 2,443mの山頂でアカペラの撮影に挑んだ。

前田は「何が苦しかったという と『愛の讃歌』という歌の壮大さ。あまりにも深く果てしない感情が表現されていて、生半可な気持ちではその世界に負けてしまう。とにかく歌と向き合って、歌詞のひとつひとつを真っ直ぐ届けることだけを考えていました」と話す。
しばらく歌の仕事から遠ざかっていたため、このシーンに備え、クランクイン前からボイストレーニングに取り組んでいる。「自分なりにできることはやってきましたが、それでもプレッシャーは大きかった。山頂は想像以上に空気が薄くて、気持ちの余裕はまったくありませんでした」と振り返った。撮影当日は、黒沢監督も前田も時間を忘れるほど集中しており、撮影本番は一発 OKで知られる監督だが、このシーンでは 8 テイクを重ね、山頂での撮影は 5 時間近くに及んだという。本編では、現場で収録した生の歌声が使用されている。

前田は、女優としてのキャリアが、AKB 時代を超えた節目のタイミングで、“プレッシャーが大きいほど輝く”という個性を発揮し、本作で役者として新境地を開いた。
また、葉子と行動を共にする番組クルーを演じた、加瀬亮、染谷将太、柄本時生は、本物の撮影スタッフと見紛うリアルさで、絶妙のチームワークを見せている。
ウズベキスタンで全編ロケ撮影された本作は、観客も一緒に異郷を旅しているようなシルクロードの美しい風景の中で描かれる旅の物語。
心の居場所を見失ったら——?新しい扉をひらく鍵はここにある。

映画『旅のおわり世界のはじまり』40秒予告

映画『旅のおわり世界のはじまり』40秒予告

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【あらすじ】 心の居場所を見失ったら?扉を開く鍵はここにある── テレビ番組のリポーターを務める葉子は巨大な湖に棲む“幻の怪魚”を探すため、番組クルーと共に、かつてシルクロードの中心 地として栄えたこの地を訪れた。
夢は、歌うこと。その情熱を胸に秘め、目の前の仕事をこなしている。収録を重ねるが、約束ど おりにはいかない異国でのロケで、いらだちを募らせるスタッフ。
ある日の撮影が終わり、ひとり街に出た彼女は、聞こえてきた微かな歌声に誘われ美しい装飾の施された劇場に迷い込む。そして扉の先で、夢と現実が交差する不思議な経験をする──。
彼女が、旅の果てで出会ったものとは......?

監督・脚本:黒沢 清
出演:前田敦子、加瀬 亮、染谷将太、柄本時生、アジズ・ラジャボフ

配給・宣伝:東京テアトル
(C)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

映画『旅のおわり世界のはじまり』は、6 月 14 日(金)公開。