『レインダンス映画祭』にてワールド・プレミア上映される作品の中でも、異色な日本映画がある。
タイトルは、『松千代 - ライフ・オブ・ア・ゲイシャ(松千代一代記)』。

フジヤマ、ゲイシャ--そんなイメージだった昔の日本。
現在でも花街と言われる全国各地に存在する、芸者という仕事。
でも、今の日本人は芸者の仕事と人生を、あまり知ることができない。
このドキュメンタリーは、英国在住歴のある西川顕監督が、実の母である熱海の芸者、松千代の生き様をドキュメンタリー形式で撮影し、編集、また音楽もすべて担当した映画。

親子であるからこそ撮ることができた、真実の芸者の生き方。
そして、人生と魂を芸に捧げた「究極の女性」に迫っていくー。

『松千代 - ライフ・オブ・ア・ゲイシャ』ポスタービジュアル

イラストレーター・デザイン Jaid Matthews

映画場面よりの松千代さん

西川 顕監督コメント レインダンス映画祭より

こちらイギリスでもお陰様で多くの方に興味を持って頂いており、(もし大事件で緊急ニュースが入らない限り)30日日曜日の晩(日本時間で月曜朝7時)にBBC Worldの番組にプロデューサーのマイク・ロジャースと生でゲスト出演して映画について話す予定です。

今、#MeToo運動のようなフェミニズムの大きな動きは、
とてもポジティブなことだと感じています。

花柳界というのはある意味そういった価値観とは
真逆の世界かもしれません。

ただ、この世界の中にもしなやかに強く生き、
もう一度人生をやり直せるとしても同じ様に生きたい、
と言い切る女性がいることを知るのは、重要だと考えています。

西川 顕… 映像作家、作曲家、翻訳家。90年代に英国BBCで勤務後、日本のTBSやMTVで音楽番組のディレクターとなる。2017年の映画「ゴーストロード」では共同監督、サウンドデザイン、編集を、2018年のドキュメンタリー映画「松千代 - ライフ・オブ・ア・ゲイシャ(松千代一代記)」では監督、ナレーション、音楽を担当。

『松千代 - ライフ・オブ・ア・ゲイシャ』予告

Matsuchiyo - Life of a Geisha 2018 teaser

youtu.be

六十年以上文字通り芸一筋で生きてきた芸者、松千代のドキュメンタリー。
戦後間もなく十五歳で半玉になってから昨年の震災まで、文字通り波瀾万丈の人生を生き続け、今­もなお芸者として現役で活躍し、時代そして花柳界ならではの色々な苦労があっても苦労を苦労と思わず、未だに芸を愛し、人生を愛している熱海芸者松千代姐さんの生­きざまを追う。