津軽三味線の巨星、故初代 高橋竹山。明治に生まれ、幼少期に煩った麻疹が元でおおよその視力を失う。北東北の過酷な環境の中、庶民の暮らしは貧しく、福祉もまだ整わない時代、唯生きていく為に三味線を習い、門付けをしながら乞食同然に彷徨った。
生前、竹山は「津軽のカマリ(匂い)がわきでるような音をだしたい」と語っている。
彼を産み、視力を奪い、蔑み、また命の綱となった三味線を授けた恨めしくも愛おしいこの土地に初代竹山は終生拠点を置き、津軽の音を探し続けた。

出演:初代 高橋竹山

監督・製作・撮影・編集| 大西功一「スケッチ・オブ・ミャーク」

共同プロデューサー|明山遼 音楽|パスカル・プランティンガ