2018年6月28日YouTubuにスタンリー・キューブリックとの貴重なインタビューを行った日本の矢追純一氏の映像がアップされ、世界のメディアで話題になっています。

この映像は、故Wendelle C. Stevens氏の個人的なコレクションの中から発見されたテープからアップされたもので、当時日本テレビでUFOを中心にした話題を追いかけて著名だった矢追純一プロデューサーが当時の人気の深夜番組「11PM」での取材した時のものです。
「シャイニング」の撮影の行われたエルストリー・スタジオで不審な火事が多発したことから、これを同様の超常現象ではないかということでの番組の取材の中で、キューブリックを追いかけた映像と思われます。
撮影日は1980年10月24日。
ちなみに、映像に登場するヴィヴィアン・キューブリックさんはキューブリック監督の娘さんです。

動画の流れとしては、最初にEMIエルストリー・スタジオに向かうシーンから始まります。
(エルストリースタジオはスター・ウォーズやインディ・ジョーンズの撮影されたスタジオとしても有名)
以下映像の時間での流れ

ロンドン中心部から車でEMIエルストリー・スタジオ(ボアハムウッド)に向かう
4:14  EMIエルストリースタジオで到着
7:07 ジュリアン・シニアと会う(当時、ワーナー・ブラザーズのヨーロッパの広報担当の副社長)
12:16 ジュリアン・シニアとスタジオののツアー
23:00 ヴィヴィアン・キューブリックと会い、シャイニングのドキュメンタリーを語る
27:20 ヴィヴィアン・キューブリックが矢追純一氏を「キューブリックの機器倉庫」に案内
31:50 スタンリー・キューブリックの機器で有名な「ツァイスF / 0.7 NASAレンズ」を見る
(この倉庫は「シャイニング」食糧貯蔵庫で登場しています)
34:00 スタンリー・キューブリックの倉庫でアーカイブ映像を矢追氏に見せる
36:15 「2001年宇宙の旅」の関連材料(投射型スライド)
38:04 スタンリー・キューブリックのオフィス
41:40 編集テーブルでヴィヴィアン・キューブリックにインタビュー
45:24 スタンリー・キューブリックとの電話インタビュー
55:45 ヴィヴィアン・キューブリックとのインタビュー

それ以降は、 EMIエルストリースタジオ外装や、 ロンドン中心部やソーホーなどの映像。
最後に『シャイニング』が上映されていた映画館映像で終わっています。

この映像の中で、矢追氏がキューブリック監督に『シャイニング』のラストシーンについて尋ねると「リ・インカーネーション(転生)」と答えていますが、海外のメディアでより話題になっているのはやはり『2001年』のラストシーンについて尋ねているということ。
”アイデアでは、神のような実態のない存在、形のない純粋なエネルギーと知性の生き物に取り込まれていると考えられていました。彼を研究する「人間の動物園」として表現できると思っていたものを入れました。そして、彼の全人生は、その部屋のその地点を通ります。”などと答え「純粋なエネルギー」「人間動物園」などと返答していることです。またあの白い部屋に関しては、キューブリックは「フランスのアーキテクチャの不正確なレプリカ」であると説明しています。
これらの、キューブリック監督自身の生の言葉で語られた、ラストシーンに対しての発言は世界の映画史にとっても貴重な映像として評判となっています!

アップされた映像

The Shining - unseen interviews with Stanley Kubrick & Vivian Kubrick, 1980 (Jun'ichi Yaoi / 矢追 純一)

youtu.be

インタビュー部分だけがすでにアップされています!

Stanley Kubrick on the meaning of the ending of 2001 in a rare 1980 interview

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