2010 年の傑作『ヘヴンズ ストーリー』から 8 年振りに瀬々敬久監督が自主企画で完成させた、アナー キーな青春群像劇『菊とギロチン』が 7 月 7 日よりテアトル新宿ほか全国順次公開となります。
本日、4 月 23 日(月)より配給・宣伝費調達のため、Motion gallery にてクラウドファンディングを開始されました。

また「女性と相撲」が話題にのぼる中、劇中の「女相撲」の名場面写真を多数解禁します。

瀬々監督が本作を企画したのは、三十年前。
長年企画を温め続け、「この映画を何としてもつくりたい」という監督の想いに賛同した多くの方の支援により、入魂作『菊とギロチン』が完成しました。
舞台は大正末期、関東大震災直後の日本。混沌とした情勢の中、急速に不寛容な社会へとむかう時代。登場するのは、かつて実際に日本全国で興行されていた「女相撲」の一座と、実在したアナキスト・グループ「ギロチン社」の青年たち。
様々な過去を背負った女性たちが、少し頼りないが「社会を変えたい、弱い者も生きられる世の中にしたい」とい う大きな夢だけは持っている若者たちと運命的に出会い、立場は違えど、「自由な世界に生きること」を願う者同士、次第に心を通わせ、同じ夢を見て、それぞれの闘いに挑む----。

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

女相撲が興行として始まったのは江戸時代(1700 年代)とされており、明治 13 年(1880)には山形の 石山兵四郎が、「石山女相撲」を創業して本格的な女相撲興行を開始。
その後、いくつかの一座が生まれ、全国を巡業し、活況を呈す。
明治 23 年(1890)年には東京・両国回向院での興行が大評判となるが、当時の風潮から「風紀を乱す」との声もあり、中止を命ぜられた。それでも女相撲は庶民の支持を受け、昭和初期にはハワイや 台湾、満州、サイパンなどでも巡業。戦後も各地で興行するも、昭和 30 年代にはすべての一座が幕を下ろした。

本作では、発祥の地山形の女相撲研究家佐藤宏一氏や昭和初期に活躍した女大関・若緑を母に持つ遠藤泰夫氏から資料提供を受け、当時の女相撲を再現。
2016 年 10 月、滋賀県愛荘町の軽野神社境内に土俵と相撲小屋をしつらえ、地元エキストラの方を観客に、女相撲の熱戦シーンが撮影された。
力士役は、主演の木竜麻生をはじめオーデイションなどで選ばれた 11 名で、彼女らは、6 月から大学相撲部の指導を受けて稽古。当初は、スリ足や四股など基本動作もままならなかったが、撮影時にはそれぞれの得意技を披露できるまでに成長。連日の激しい稽古ですり傷や腰痛など満身創痍になりつつも、瀬々監督の演出に体を張って応えた。単なる演技を凌駕し現場を興奮と熱気で包んだガチな対戦シーンは必見だ。

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

『菊とギロチン』公開に向けクラウドファンディングスタート!

瀬々敬久監督の自主企画である本作は、自己資金に加え、企画に賛同した大勢の方々の支援によって完成しました。7 月 7 日からの公開が決定していますが、まだ配給・宣伝資金が不足しており、より多くの皆様にこの映画 を届けるため、クラウドファンディングプラットフォームの MotionGallery にて、クラウドファン ディングを開始。
7 月 6 日まで 300 万円を目標に実施し、資金は本作の配給・宣伝費に使用いたします。
▼クラウドファンディング概要
【プロジェクト名】やるなら今しかない!
7 月 7 日公開 瀬々敬久監督入魂の『菊とギロチン』上映支援プロジェクト
【実施期間】2018 年 4 月 23 日~7 月 6 日
【目標金額】300 万円
【特典】全国共通劇場鑑賞券、試写会御招待、初日御招待、オリジナルグッズ、劇中使用衣装など

『菊とギロチン』特報

瀬々敬久監督構想 30 年の入魂作『菊とギロチン』特報

youtu.be

<物語>
大正末期、関東大震災直後の日本には、不穏な空気が漂っていた。軍部が権力を強めるなか、これまでの自由で華や
かな雰囲気は徐々に失われ、人々は貧困と出口の見えない閉塞感にあえいでいた。 ある日、東京近郊に女相撲一座「玉岩興行」がやって来る。力自慢の女力士たちの他にも、元遊女の十勝川(韓英
恵)や、家出娘など、ワケあり娘ばかりが集まった、この一座には、新人力士の花菊(木竜麻生)の姿もあった。彼女 は貧しい農家の嫁であったが、夫の暴力に耐えかねて家出し、女相撲に加わっていたのだ。 「強くなりたい。自分の力で生きてみたい」と願う花菊は、周囲の人々から奇異の目で見られながらも、厳しい練習を 重ねていく。いよいよ興行の日。会場には、妙な若者たちの顔ぶれがあった。彼らは「格差のない平等な社会」を標 榜するアナキスト・グループ「ギロチン社」の面々で、アナキズム運動を牽引した思想家の大杉栄が殺されたことに 憤慨し、復讐を画策すべく、この土地に流れ着いていた。「ギロチン社」中心メンバーの中濱鐵(東出昌大)と古田大次 郎(寛 一 郎)は、女力士たちの戦いぶりに魅せられて、彼女たちと行動を共にするようになる。 「差別のない世界で自由に生きたい」――その純粋な願いは、性別や年齢を越えて、彼らを強く結びつけてい く。次第に中濱と十勝川、古田と花菊は惹かれあっていくが、厳しい現実が容赦なく彼らの前に立ちはだかる。

監督:瀬々敬久
脚本:相澤虎之助・瀬々敬久
出演:木竜麻生、東出昌大、寛 一 郎、韓英恵、渋川清彦、山中崇、井浦新、大西信満、嘉門洋子、大西礼芳、山田真 歩、嶋田久作、菅田俊、宇野祥平、嶺豪一、篠原篤、川瀬陽太
ナレーション:永瀬正敏
189分 配給:トランスフォーマー
©2018 「菊とギロチン」合同製作舎

テアトル新宿ほか 7 月 7 日(土)全国順次公開!