日本を代表する名優・山﨑努と樹木希林が初めて共演し、モリこと画家・熊谷守一の生き方を描いた映画『モリのいる場所』(配給:日活、監督・脚本:沖田修一)の音楽の情報をお知らせいたします。本作劇伴音楽を、牛尾憲輔が担当しました!
音楽を大フューチャーした特別映像解禁いたします。

(c)2017「モリのいる場所」製作委員会

2本の杖を巧みに繰り独自のステップを踏むモリのお茶目な姿は、31年前の不朽の名作『マルサの女』の名シーンを彷彿とさせ感慨深い。『マルサの女』本多俊之の5拍子のリズムにサキソフォーンがミステリアスに響く中、杖を捨て歓喜のダンスを舞う権藤。
一方、最新のテクノロジーを駆使した電子音楽家によるオーガニックな音色とリズムが彩る中、庭を探索する老画家・モリ。サックスからテクノへ――音楽が81歳の名優山﨑努の新たな魅力を引き出しています。

山﨑努は、『天国と地獄』(63年/黒澤明監督)の犯人役でセンセーションを巻き起こし、『赤ひげ』(65年)『姿三四郎』(65年)『影武者』(80年)の黒澤作品や、『お葬式』(84年)『タンポポ』(85年)『マルサの女』(87年)など伊丹十三監督作品をはじめ、数々の名作における重厚な演技で唯一無二の存在感を放つ名優。
主演は『死に花』(04年/犬童一心監督)から13年、単独主演は『刑務所の中』(02年/崔洋一監督)以来15年ぶりとなります。その名優が映画化を待望した人物は、自宅の庭でひたすら虫や鳥、草花を見つめ続け、「仙人」と呼ばれた画家モリ。

牛尾憲輔は、ソロユニットagraphとしてデビューし、牛尾憲輔として、電気グルーヴのライヴに参加したり、アニメ「聲の形」(2017年)や大変な話題となっているアニメシリーズ「DEVILMAN crybaby」、近日公開の劇場版アニメ『リズと青い鳥』ほかの劇伴音楽を担当し、今最も注目を集めるアーティストです。

『モリのいる場所』は、晩年の30年間ほとんど家から出ず、日々自宅の庭を探検し、いきものたちの絵を描いた画家 熊谷守一(94歳)と妻 秀子(76歳)夫婦の結婚52年目のある1日の物語です。
モリが「学校」と呼んだアトリエの昭和の香りや、ひとり庭の生き物の観察に没頭するモリの驚きや興味などの心の動きを、見事に音楽が演出していきます。

名優山﨑努が演じる熊谷守一の”庭の冒険”『モリのいる場所』特別映像

名優山﨑努が演じる熊谷守一の”庭の冒険”『モリのいる場所』特別映像

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【牛尾憲輔コメント】
映画『モリのいる場所』の音楽を担当させていただきます。
モリが30年間ほとんど出なかった自宅と庭は、アリもカマキリも猫も人々も、
驚きもやさしさもおかしさも、数えきれないものであふれる、まるで小宇宙のような場所でした。この音楽も庭にあるもののひとつ、と感じて頂ければ幸いです。
大好きな沖田監督と供に制作できた事、とてもうれしく思っております。
是非皆さんに楽しんで頂けますよう、何卒よろしくお願い致します。

【プロフィール】
ソロアーティストとして、2007年に石野卓球のレーベル"PLATIK"よりリリースしたコンビレーションアルバム『GATHERING TRAXX VOL.1』に参加。 2008年12月にソロユニット"agraph"としてデビューアルバム『a day, phases』をリリース。
石野卓球をして「デビュー作にしてマスターピース」と言わしめたほどクオリティの高いチルアウトミュージックとして各方面に評価を得る。2010年11月3日、前作で高く評価された静謐な響きそのままに、より深く緻密に進化したセカンドアルバム『equal』をリリース。同年のUNDERWORLDの来日公演(10/7 Zepp Tokyo)でオープニングアクトに抜擢され、翌2011年には国内最大の屋内テクノフェスティバル「WIRE11」、2013年には「SonarSound Tokyo 2013」にライブアクトとして出演を果たした。
一方、2011年にはagraphと並行して、ナカコー(iLL/ex.supercar)、フルカワミキ(ex.supercar)、田渕ひさ子(bloodthirsty butchers/toddle)との新バンド、LAMAを結成。2003年からテクニカルエンジニア、プロダクションアシスタントとして電気グルーヴ、石野卓球をはじめ、様々なアーティストの制作、ライブをサポートしてきたが、2012年以降は、電気グルーヴのライブサポートメンバーとしても活動する。2014年4月よりスタートしたTVアニメ「ピンポン」では、劇伴を担当した。その他、REMIX、プロデュースワークをはじめ、アニメ作品の劇伴やCM音楽も多数手掛けるなど多岐にわたる活動を行っている。2016年には3rdアルバムとなる『the shader』〈BEAT RECORDS〉を完成させた。  

『モリのいる場所』予告

『モリのいる場所』予告

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〈ストーリー〉
昭和49年の東京。30年間自宅のちっちゃな庭を探検し、生きものたちを飽きもせずに観察し、時に絵に描く画家モリ(94歳)と、その妻秀子(76歳)。時を経て味わいを増した生活道具に囲まれて暮らすふたりの日課は、ルール無視の碁。暮らし上手な夫婦の毎日は、呼んでもいないのになぜか人がひっきりなしにやってきて大忙し。そんな二人の生活にマンション建設の危機が忍び寄る。陽がささなくなれば生き物たちは行き場を失う。慈しんできた大切な庭を守るため、モリと秀子が選択したこととは---。
画商や近所の人でにぎわう茶の間、大勢でたべる夕ご飯。ちゃぶ台、縁側、黒電話。人と人との距離が今よりも近く感じられる昭和の暮らしと、50年以上をともに過ごしてきた老夫婦の絆、心豊かに充足した人生のある夏の1日を描く。


書籍
ノベライズ「モリのいる場所」小林雄次 著(朝日新聞出版)4月6日発売
「モリカズさんと私」藤森武/山﨑努/沖田修一/田村祥蔵(文藝春秋)3月8日より発売中
「コロナ・ブックス「熊谷守一」」(平凡社)発売予定

映画「モリのいる場所」
監督 /脚本:沖田修一 
出演:山﨑努、樹木希林、加瀬亮、吉村界人、光石研、青木崇高、吹越満、池谷のぶえ、きたろう、林与一、三上博史 2018年/日本/99分/ビスタサイズ/5.1ch/カラー
配給:日活 制作:日活、ダブ (c)2017「モリのいる場所」製作委員会

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facebook @morimovie2017

5月19日(土)シネスイッチ銀座、ユーロスペース、
シネ・リーブル池袋、イオンシネマ他全国ロードショー