2018年、世界は映画の真実に出会う。全世界から敬愛されるアメリカ映画界の巨匠、クリント・イーストウッド監督が、2015年8月21日、パリ行きの特急列車で起こったテロ《タリス銃乱射事件》を描く最新作『15時17分、パリ行き』(原題:The 15:17 to Paris)の完成が間近に迫った。

イーストウッド監督は、『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞®作品賞と監督賞を受賞、『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』とリアルヒーローの真実を巧みに描いてきた。
待望の最新作ではさらに徹底してリアルにこだわり、主演の3人をそれぞれ本人が演じるというハリウッド映画史上前代未聞の試みに挑んだことでも話題の最注目作品だ。

この度、イーストウッド監督と主役に抜擢された3人の若者たちが最新作を語る特別映像が解禁となりました。

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT INC.

『15時17分、パリ行き』コメント&メイキングシーン満載の特別映像

 クリント・イーストウッドは、「硫黄島」2部作でハリウッド初となるアメリカと日本、ふたつの視点から戦争を浮き彫りにした。
『アメリカン・スナイパー』では、最強の狙撃手と呼ばれた男の心の葛藤を内面から描き出し社会現象化し大ヒット。
咄嗟の判断で多くの生命を救った機長が、一転、殺人容疑者とされた『ハドソン川の奇跡』では、事件の裏側をヒューマンドラマに昇華させた。近年、リアルヒーローを描き続けてきたイーストウッド監督の集大成と位置づけられる作品が『15時17分、パリ行き』だ。

クリント・イーストウッド監督

 この映画の主人公を演じるのは、スペンサー・ストーン、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトスの3人。
映画初主演となる全く無名の若者たちは、実際にテロに立ち向かった本人たち。
幼馴染みとして成長した3人は、2015年8月、休暇を利用してヨーロッパ旅行に出かけた。だが、パリに向かう3人を乗せた特急列車タリスがフランス国境内に入った瞬間に事態は一変。この時、車内では554人の乗客全員をターゲットした無差別テロ、通称《タリス銃乱射事件》が発生。トイレから漏れる自動小銃AK-47の装填音に気づいたフランス人乗客が取り押さえようとするが、イスラム過激派の犯人が発砲、被弾した乗客が重傷を負った。乗務員室は鍵で閉ざされ、乗客たちは絶体絶命の危機に瀕していた。極限の恐怖と緊張感の中、幼馴染の3人は、なぜ、テロに立ち向かうことが出来たのか…。

 イーストウッドは、「意識して英雄をとり上げてはいないが、普通の人々による偉業は興味深いものだ。主人公の3人は幼馴染で普通の若者たち。彼らは咄嗟の行動が要求された。ある日、パリ行きの列車に乗っていた500人の命を救うためにね」と、列車内で突然に起こったテロに、勇気を持って立ち向かった3人の若者たちに魅せられたことを告白する。
映像には、ヴェネチアやタリス車内などヨーロッパでの撮影シーンがふんだんに盛り込まれる。

 キャスティングにあたってオーディションが行われた。「数多くの俳優たちと会ったが、実際の体験者に演じてもらうことが面白い試みだと思った」と微笑む監督は、事件に立ち向かったアメリカ生まれの3人の幼馴染を起用することを決めた。

前代未聞のこの挑戦に、「彼らはやる気になってくれて、天性の才能を発揮し、事件当時の再現でカタルシスも得られた」と自信を見せる。3人にとって映画の撮影は魂を浄化する体験になったようだ。

 幼少期からともに成長し、ヨーロッパで休暇旅行を楽しむ3人。
最初に登場するスペンサー・ストーン(写真左)は、「撮影現場を見回し、信じられなかった。イーストウッド映画で自分自身を演じるなんて」と驚きを隠さない。彼は銃を手にしたテロリストに勇敢に立ち向かった米軍の兵士だ。「あんなすごい体験をやり直すなんて!」と、事件当時は学生だったアンソニー・サドラー(写真中央)が続く。実際の人生の特別な出来事を自分自身がもう一度体験することが驚きそのものだった。「2年前(の事件)から自分たちがどう変化したか実感できた」と振り返る。そして、米軍の兵士アレク・スカラトスは「英雄なんて呼ばれると、びっくりしてしまう。僕らは生きているだけで感謝している」と謙虚な姿勢を崩さない。テロリストに立ち向かったことは、「衝動的な行動だったし、神の見守りで生き延びられた」のだと、感謝の念を忘れない。
一躍英雄となった彼らだが、映像から浮かびあがるのはどこにでもいる普通の若者そのものだ。

 リアリティを徹底的に追究したイーストウッドは、主演の3人だけではなく、当時列車に乗り合わせた人々も多数起用して、事件が実際に起こった場所で撮影に臨んだ。
監督が「これは実際に彼らが体験した物語だ。真実なんだ」と語る通り、昨年のテロ発生件数は世界で114件(11/7まで。公安調査庁調べ)起きている。

いつ、どこで、誰もがテロに直面してもおかしくない今、ついに巨匠クリント・イーストウッド監督が初めて無差別殺傷テロを描く。当事者の目線からテロの時代を生きる私たちに問いかける真実と現実。87歳を迎えても尚、現役の監督として新たな挑戦を続けるトップランナーの最新作は、今を生きる全ての人々に捧げられた物語なのだ。
『15時17分、パリ行き』は3月1日(木)日本公開となる。(全米公開は2月9日)

クリント・イーストウッド監督自ら語る『15時17分、パリ行き』特別映像

クリント・イーストウッド監督自ら語る『15時17分、パリ行き』特別映像

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『15時17分、パリ行き』ストーリー
2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速列車タリスが発車した。フランス国境内へ入ったのち、突如イスラム過激派の男が自動小銃を発砲。乗務員は乗務員室に逃げ込み、554名の乗客全員が恐怖に怯える中、幼馴染の3人の若者が犯人に立ち上がったー。

原題:『THE 15:17 TO PARIS』
監督:クリント・イーストウッド(『アメリカン・スナイパー』『硫黄島からの手紙』『ハドソン川の奇跡』)
脚本:ドロシー・ブリスカル
出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン
撮影:トム・スターン/衣装:デボラ・ホッパー
編集:ブルー・マーレイ/美術:ケビン・イシオカ
原作:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、そしてジェフリー・E・スターン著の「The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train, and Three American Heroes」に基づく。
2018年/アメリカ/英語/
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT INC.

3月1日(木)、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他 全国ロードショー