昨年10月に東京・六本木で開催された第29回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門において、最高賞である“作品賞”を受賞した『プールサイドマン』が、9月30日(土)より、新宿武蔵野館において2週間限定でレイトショー公開される。

『プールサイドマン』は、東京国際映画祭をはじめ国内外の映画祭に出品され反響を呼んだ『そして泥船はゆく』『七日』の渡辺紘文・雄司兄弟による第三作。

独自の世界観と表現方法で挑戦的な映画を創造し続ける渡辺兄弟が、北関東郊外の静かな町を舞台に、孤独なプール監視員が起こした“ある事件”を描く異色の人間ドラマで現代日本社会の歪みをあぶり出し、不可解な現代日本人像を追究する衝撃作だ。

『プールサイドマン』は、日本でもっともエキサイティングな若手作家のひとりである渡辺紘文監督の、唯一無二のスタイルを貫いた作品である。
カレル・オフ(カルロヴァリ国際映画祭・アーティスティック・ディレクター)

主演はこの作品が映画初出演となるチェロ奏者の今村樂。
監督の渡辺紘文がその同僚を自ら演じ怪演をみせる。

今作は第29回東京国際映画祭での受賞を皮切りに、第52回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭、第13回ユーラシア国際映画祭、第13回Cinemalayaなど、有力な国際映画祭に次々と出品。

その異様な内容と、独自の演出手法から、上映されるたびに賛否両論を含んだ議論と大きな話題を呼び、世界最大の日本映画祭・第17回ニッポンコネクションにおいてはグランプリにあたるニッポン・ヴィジョンズ審査員賞 NIPPON VISIONS JURY AWARD 2017を受賞するなど高い評価を獲得している。

『プールサイドマン』の公開に際し、監督の渡辺紘文は

「『プールサイドマン』を公開できることを心より嬉しく思っています。
 『プールサイドマン』は、ある実際に起きた事件を元に、狂気や悪意が蔓延する現代に生きる我々“日本人”とは何なのかを考えてみたいと思いつくった映画です。
 この貴重な上映機会に、より多くの皆様にこの映画が届くことを願っています」

と、コメントしている。

渡辺紘文 監督(2016年東京国際映画祭授賞式にて)

■監督プロフィール
1982年栃木県大田原市生まれ。日本映画学校卒業。
学生時代は日本映画界の巨匠今村昌平監督の長男・天願大介監督に師事。
2013年、実弟の映画音楽家・渡辺雄司とともに映画制作集団「大田原愚豚舎」を旗揚げ。
デビュー作の喜劇映画『そして泥船はゆく』(13)、監督第2作の実験的な無言劇『七日』(15)最新作『プールサイドマン』が三作連続で東京国際映画祭に出品され話題となった。
『プールサイドマン』は第52回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭をはじめ国内外の有力な国際映画祭に次々と出品、第29回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門において最高賞である作品賞を受賞、第17回ニッポンコネクション(ドイツ)ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞 NIPPON VISIONS JURY AWARD 2017受賞するなど国内外で高い評価を獲得している。

『プールサイドマン』 特報

第29回東京国際映画祭正式出品作品 『プールサイドマン』 特報

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■作品概要

世界の狂気や悪意とは隔絶されたような北関東郊外の小さな町。
水原勇介は屋内温水プールで監視員として働いている。
家族も友人も恋人もいない水原の生活は、単調に繰り返される日々が続く孤独なものだ。
ある日、水原は流行り病で欠員が出た隣町のプールへ、嫌われ者の同僚・白崎浩二と共に応援として出勤することになるのだが…。

■スタッフ
製作総指揮/脚本/編集/監督 : 渡辺紘文
製作総指揮/音楽監督 : 渡辺雄司
撮影監督 : 方又?
製作 : 渡辺秀樹
製作 : 渡辺あけみ

■キャスト
今村 樂
渡辺紘文
黒崎宇則
平山ミサオ
戸田古道
鈴木 仁
武田美奈
かりん
中山真由美
中川文子
蜂巣友紀子

■製作:2016年 
■上映時間:117分
■製作:映画製作集団 大田原愚豚舎


9月30日(土)より東京・新宿武蔵野館にて2週間限定レイトショー公開

★尚、9月29日(金)まで新宿武蔵野館で上映されている、大田原愚豚舎第二回作品『七日』の観賞チケットの半券を提示すれば、観賞料金が1300円に割引となる。(他の各種割引との併用は不可)★初日、9月30日(土)は、監督・渡辺紘文、音楽監督・渡辺雄司、主演の今村樂の舞台挨拶が予定されている。