オスカーの前哨戦として、映画界が注目するトロント国際映画祭。
2015年『ルーム』2016年『ラ・ラ・ランド』が受賞した最高賞に当たる観客賞にはマーティン・マクドナー監督の『『Three Billboards Outside Ebbing, Missouri』』が受賞したことがわかりました。
今作、先日のヴェネツィアでは脚本賞を受賞し、評判が高まっていたがここへきてトロントの最高賞となる観客賞を受賞したことで、オスカーの賞レースの最注目作となったと言えます--
物語は、最愛の娘が殺されて既に数ヶ月が経過したにもかかわらず、犯人が逮捕される気配がないことに憤る主人公となるミルドレッドは、無能な警察に抗議するために町はずれに3枚の巨大な広告板を設置する。それを不快に思う警察とミルドレッドの間の諍いが、事態を予想外の方向に向かわせていく--。
監督/脚本そして製作もはマーティン・マクドナー、主演は母親役でフランシス・マクドーマンドの他、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェルなどが出演。
『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI』海外予告
そして、それを追う形での次点では、全米のフィギュヤスケートの女子選手で全米でトリプルアクセルを初めて成功させて、1992年アルベールビルオリンピックし、1994年リレハンメルオリンピックに出場したトーニャ・ハーディングの大スキャンダル”ナンシー・ケリガン襲撃事件”にスポットをあて社会格差や家庭内暴力を描いた問題作『 I, Tonya』。
日本でもオリンピックなどで知られた選手ですが、94年の全米スキャンダルに焦点を当てドキュメンタリータッチで作品が作られているそうです。
監督は『ラースと、その彼女』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされその後も『ミリオンダラー・アーム』『ザ・ブリザード』などを発表しているクレイグ・ガレスピー。
主演のマーゴット・ロビーは『スーサイド・スクワッド』でのハーレイ・クインの印象があまりに強かったので、今作はより女優としていい作品と出会ったようです。
三位次点にはシネフィルでも何回か取り上げた、徐々に評判が高まっているルカ・グァダニーノ監督『Call Me by Your Name』が入っています。
これから、オスカーまでの道のりで多くの映画祭が開催されていく中で、この三作品は、注目しておくべき作品となりました!