アテネ・フランセ文化センターで「ソヴィエト・フィルム・クラシックス 冒険・SF映画編」で開催中です。
今では上映の機会が珍しいソ連で初のSF映画、特撮の巨匠と謳われたアレクサンドル・プトゥシコの監督作品、ソ連で最初で最後のホラー映画など、ソ連時代に制作された9本をまとめて上映されています。

残すところ、あと4日!チェックしてください!

ソヴィエト・フィルム・クラシックス 冒険・SF映画編
2017年8月7日(月)-8月12日(土)(6日間)
会場:アテネ・フランセ文化センター

■スケジュール

8月9日(水)

15:20 エバンス博士の沈黙(90分)

17:20 ピルクスの審問(100分)

www.facebook.com

『ピルクスの審問』1979年(100分)
監督:マレク・ペストラク
ポーランドのSF作家の第一人者スタニスワム・レムの短編連作集『宇宙飛行士ピルクス物語』の一編をマレク・ペストラクが脚色。宇宙飛行士ピルクスは、開発中のアンドロイドを宙航に適するか実証テストにかけるため、同乗者の誰がアンドロイドなのかを知らされていない状態で宇宙船に搭乗する依頼を受ける。音楽はエストニア出身の世界的な作曲家アルヴォ・ペルトによるもの。

19:30 死者からの手紙(88分)

www.facebook.com

『死者からの手紙』1986年(88分)
監督:コンスタンティン・ロプシャンスキー
タルコフスキーの『ストーカー』で実習を受けたコンスタンティン・ロプシャンスキーによる長編第一作。同じく『ストーカー』の共同脚本家として知られているSF作家ボリス・ストルガツキーが脚本に参加している。度重なるミスにより核兵器が発射されてしまい、防毒マスクなしでは外に出られない死の大地と化してしまった世界。健康な人間しか核シェルターには入れてもらえず非人道的な選別を受けながら避難所となっている博物館の地下室で人々を描く。

8月10日(木)

15:10 ルスランとリュドミーラ(113分)

www.facebook.com

『ルスランとリュドミーラ』1972年(113分)
監督:アレクサンドル・プトゥシコ
特撮ファンタジーの巨匠、アレクサンドル・プトゥシコがロシアの国民的詩人プーシキンによる同名の叙事詩を映画化した大作。キエフの英雄ルスランは、大公の娘リュドミラ姫との婚礼の夜に、彼女を魔法使いに連れ去られてしまう。悲嘆にくれる大公はリュドミラ姫を取り戻した者に結婚を許すと発表し、ルスランと姫に想いを寄せる若者たちが花婿の座をかけて救出の旅に出る。この作品がプトゥシコの遺作となった。

17:30 アエリータ(90分)
19:30 宇宙飛行(70分)

8月11日(金・祝)

14:00 死者からの手紙(88分)
16:00 火を噴く惑星(83分)

18:00 妖婆・死棺の呪い(78分)

www.facebook.com

『妖婆・死棺の呪い』1967年(78分)
監督:コンスタンチン・エルショーフ、ゲオールギィ・クロパチョーフ

ソヴィエト時代唯一のホラー映画。ロシアの文豪ゴーゴリの短編『ヴィイ』が原作。総監督はアレクサンドル・プトゥシコ。舞台は中世ロシアの古都キエフ。修道院から帰郷の途につく神学生のホマーは襲いかかって来た魔女を倒すが、魔女は美しい娘に変身する。修道院に戻ると領主の娘のために祈りを捧げてほしいと頼まれるが、その娘とは倒したはずの魔女だった。

8月12日(土)

14:10 エバンス博士の沈黙(90分)

www.facebook.com

『エバンス博士の沈黙』1973年(90分)
監督:ブジミール・メタリニコフ
ベテラン脚本家でもあるメタリニコフが人間と異星人との交流をソヴィエト社会への批判を盛り込みながら描いた意欲作。人間の寿命を延ばす研究をしているエバンス博士は、乗った飛行機が事故に遭い異星人に救出される。博士は異星人の技術を自分の研究に取り入れようとするが、宇宙船が軍隊の攻撃を受け、異星人たちは地中人の記憶を消して地球へ戻してしまう。しかし、エバンス博士だけは記憶が残っていた。

16:10 石の花(80分)

www.facebook.com

『石の花』1946年(80分)
監督:アレクサンドル・プトゥシコ

ソヴィエトのアニメーション、特撮の名手アレクサンドル・プトゥシコによる戦後ソヴィエト初のカラー長編映画。カンヌ映画祭で色彩賞を受賞している。ウラルの孔雀石細工の名人プロコピィチは、多くの若者のなかから、過度笛を吹くのが得意なダニーラを弟子にする。ダニーラは石細工にのめり込み、少女カーチャとの結婚も決まり、生命のある石の花を掘りたいと夢見るようになる。そんななか石の花を餌に銅山の女王にダニーラは幽閉されてしまう。

18:00 ピルクスの審問(100分)