2017 年 8 月 6 日、人類史上初となる核爆弾が投下されてから 72 年の月日が流れた広島で平和祈念式典が行われた。
1959 年、広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑に献花を行ったチェ・ゲバラ。
それから 58年の時を経て、父が訪れた広島に降り立ったカミーロ・ゲバラ氏が阪本順治監督(『エルネスト』)と共に広島平和祈念式典に一般参列として参加、献花を行った。

2015 年、キューバとアメリカの国交が回復、2016 年にはオバマ大統領のキューバ訪問に続き、安倍首相もフィデル・カストロ前国家評議会議長と会談を行った。そしてトランプ氏がアメリカ大統領に就任した今年 2017 年、キューバ革命の英雄チェ・ゲバラの没後 50 年という節目を迎えるにあたり、今回チェ・ゲバラの子息であるカミーロ氏が参加する運びとなった。

1959 年、ゲバラは使節団団長として来日、しかし当時のゲバラは無名に近く、彼の来日について大きく報じられることはなかった。 そんな中、彼は広島を訪問、同年 7 月 25 日に広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑に献花し、原爆資料館と原爆病院を訪れた。そこで原爆投下の惨事を目の当たりにしたゲバラは「アメリカにこんなひどい目にあわされて、怒らないのか」と口にしたと言わ れている。
それから 58 年後の今年 2017 年、広島平和記念式典にチェ・ゲバラの実子、カミーロ・ゲバラ氏が一般参列した。今年は、被爆者や各都道府県の遺族の方々、安部首相、市民ら約5万人が犠牲者を追悼し、世界の平和を祈った。
そのカミーロ氏は 8 月 9 日よりスタートする写真展「写真家 チェ・ゲバラが見た世界」のコーディネーターとして来日、日本は今回が初めて訪問となり、広島市より招待をされて式典へ参列、献花を行った。父ゲバラが 58 年前に訪れたのと同じ地、広島平和記念公園で息子カミーロが式典に参加し、献花をしたことについて「ここは皆さんが追悼の意を示す場所だと思います。原爆で亡くなった方々が、真の意味で安らかに眠れるのは、世界中からこのような原爆がすべて取り払われてからだと思います。広島に来て献花をするということは、当たり前のことだと思っています。」さらに広島については、「広島はとても綺麗な街で、私は歴史的事実を決して風化をしてはいけない。広島の市民も、リーダー(知事や市長)これからも将来、この遺産を保護して伝えていかなければならない」と語った。また、 前日に「広島に来て、原爆ドーム、原爆資料館などを訪ねました。資料館を見て、とても辛かった。戦争という犯罪の証拠が広島にはある。たくさんの方々が亡くなった公園に立った時に、2度と同じ過ちをしてはいけない。平和でなければならないと言う想いを新たに感じました。」
また、カミーロ氏と一緒に参列、献花を実施するのは、映画監督の阪本順治。ゲバラ没後 50 年の記念イヤーとなる今年、チェ・ゲバラからファーストネームである”エルネスト”と名付けられ、行動を共にした、ひとりの日系人、フレディ前村の知られざる生涯を描いた映画『エルネスト』を製作、来る 10 月 6 日(金)に公開となる。

本作を作るにあたって阪本監督は何度もキューバやボリビアへ渡航、フレディ前村氏の遺族や友人らを取材し、知られざる日系ボリビア人革命家の人となりを緻密に調べ上げ、その短い人生を丁寧に紡ぎ出した。

映画冒頭のゲバラの献花シーンの撮影で 1 年前に広島ロケを行って以来の広島訪問となった阪本監督は実際に献花をされた感想として「58年前に彼の父親チェ・ゲバラが献花をした時は6万人強の方の名簿でしたが、今日は30万人を超えられている。そのことをチェが知ったらどう思うのかなと思いました。彼は医者でもあったので、その当時資料館を見つつ、後遺症に悩まされる方々に思いを寄せていましたから、チェの気持ちを考えていました。また作り手として初めて慰霊祭に参加をさせてもらって、ただ思うだけじゃあダメかなと、考えるだけじゃあダメかなというふうに思いました。それなりにこれからの自分の作品の中に 今日の経験を反映させていければと思いました」と語った。

<映画『エルネスト』について>

50 年前、チェ・ゲバラに“エルネスト”と名付けられ、行動をともにした、ひとりの日系人がい た―。 キューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ゲバラ。
自らの信念を突き通した生き方、その比類 なきカリスマ性によって、今なお世界の人々を魅了し続けているこの男は、1967 年、ボリビア戦線で命を落とした。同じ頃、ボリビアでゲバラと共に行動し、ゲバラからファーストネーム である<エルネスト>を戦士名として授けられた日系人がいた。
その名は、フレディ前村。 日系二世として生まれたフレディは、医者を志し、キューバの国立ハバナ大学へと留学する。 そしてキューバ危機のさなかにチェ・ゲバラと出会い、その深い魅力に心酔し、ゲバラの部隊 に参加。やがてボリビア軍事政権へと立ち向かっていく。

チェ・ゲバラ没後 50 年という節目 の時を越え、“理想”を追い求めた男たちの物語を現代に甦らせるのは、『人類資金』や 『北のカナリアたち』など骨太な人間ドラマを描き、メッセージ性と芸術性に優れた作品の 数々が各界から高い評価を受ける阪本順治監督。実在する人物を題材にするのは初め てとなる。そして医学生でありながらもチェ・ゲバラに共感し、信念の為に戦いに身を投じる 日系ボリビア人<フレディ前村>を、阪本監督とは3度目のコンビとなる、世界の映画際 で多数の賞を受賞してきたオダギリジョーが演じている。

■脚本・監督:阪本順治
■出演:オダギリジョー、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス
■配給:キノフィルムズ/木下グループ
■2017年|日本・キューバ合作|スペイン語・日本語|DCP|ビスタサイズ|124分
■コピーライト:(c)2017 "ERNESTO" FILM PARTNERS.

10 月 6 日(金)TOHO シネマズ 新宿他全国ロードショー

<写真展「写真家ゲバラが見た世界」について>

キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ没後 50 年の節目、平和と平等をもたらすために戦ったチェ・ゲバラの傍らにはいつもカメラがあった。
彼は何を成し遂げ、何を夢見ていた のか? 世の中が転換期を迎えようとしている今、チェ・ゲバラがファインダー越しに観た世界を体感する写真展を開催。
彼の息子カミーロ・ゲバラ氏の全面協力により「チェ・ゲバラが自身で撮影した写真」約 240 点を日本初公開する。

★会期:8 月 9 日(水)~27 日(日)※8 月 8 日にプレビューを予定。
★会場:恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルーム
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