『トレインスポッティング』(96)の鮮烈なオープニングを飾る楽曲「ラスト・フォー・ライフ」で知られる 〈ゴッドファーザー・オブ・パンク〉イギー・ポップ。
そして、『パターソン』(8月26日公開)も控えるインディペンデント映画界の鬼才ジム・ジャームッシュ。

熱烈なイギーファンであるジャームッシュは『デッドマン』(95)、『コーヒー&シガレッツ』(03)で彼を役者として起用するなど長年に渡って親交を深めてきた。ある日、イギーはジャームッシュにオファーする。「俺たちストゥージズの映画を撮って欲しい」と―。

© Joel Brodsky

ザ・ストゥージズは米国ミシガン州で67年に結成された4人組バンド。
攻撃的で実験的なサウンドとなによりもフロントマン、イギー・ポップの危険で過激なステージングでそれまでのロックの概念を破壊。半裸でのクレイジーなパフォーマンスから日本では“淫力魔人”なる邦題もつけられた。
あのデヴィッド・ボウイがイギーに惚れ込み、ロック史に残る友情を築いたことも知られている。
しかし、当時ストゥージズは評論家から「下品で退廃的」と叩かれて正当な評価を得ることはなく様々な問題を抱え、たった3枚のアルバムを残し74年に解散する。だがその後、セックス・ピストルズやラモーンズ、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど、名だたるバンドがストゥージズからの影響を公言。
現在では、パンクやオルタナ・ロックの出発点となったバンドとして再評価されて、2010年にはロックの殿堂入りを果たした。

©2016 Low Mind Films Inc

ジャームッシュはメンバーと本当に近しい関係者にのみ取材する方法を選んだ。
イギーを軸に、当事者たちの言葉だけで語られるストゥージズの華々しくも混乱に満ちた日々、デヴィッド・ボウイとの出会い、メンバーたちの波乱万丈な人生、30年後の奇跡の再結成、そして永遠の別れ―。 
今まで映像で語られたことがなかったストゥージズを、ジャームッシュが思いを込めて綴った、すべてのロック・ファン必見の傑作音楽ドキュメンタリーが誕生した!

今回、解禁された予告編ではストゥージズの代表曲「アイ・ワナ・ビー・ユア・ドッグ」をバックに過去の貴重なライブ映像と現在のイギーらのインタビューも盛り込まれ、本編への期待が高まる予告編に仕上がっています。

©Danny Fields/Gillian McCain

© Byron Newman

© Low Mind Films

そして日本版のナレーションは俳優の永瀬正敏さんが担当!
ジャームッシュ監督の新作『パターソン』にも出演している永瀬さんは、監督と同じく熱狂的なザ・ストゥージズのファンであり、またイギーとの親交も深く今回特別にナレーションをご担当頂けることになりました!

【永瀬正敏さんコメント】

「“ジム・ジャームッシュ×イギー・ポップ&ストゥージズ”その組合せを聞いただけでもワクワクしたが、観終わった今もその胸の高まりがおさまらない!最高!! 」 

【ストーリー】
1967年、ミシガン州アナーバーで結成されたバンド、ザ・ストゥージズ。過激で危険なフロントマン、イギー・ポップを中心にバンドは活動を始めるが、その型にハマらない音楽はキワモノ扱いされ思うように活動できない中、彼らにいち早く注目したのはイギリスで人気絶頂だったデヴィッド・ボウイだった。ボウイに呼び寄せられストゥージズは渡英。しかしたった3枚のアルバムを残し、74年にバンドは解散する―。セックス・ピストルズ、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど後の音楽シーンに多大な影響を与え伝説となったストゥージズ。彼らがロック・ファンを惹きつける理由は何なのか。イギー・ポップを軸に、メンバーと、本当に近しい関係者のインタビュー、そして新たに発見された貴重な映像や写真で、ストゥージズの真実が明らかになる。

ジム・ジャームッシュ監督がロックのKING-イギー・ポップを撮る『ギミー・デンジャー』予告

youtu.be

監督:ジム・ジャームッシュ
出演:イギー・ポップ、ロン・アシュトン、スコット・アシュトン、ジェームズ・ウィリアムスン 他
2016年/アメリカ/英語/108分/アメリカンビスタ/カラー、モノクロ/5.1ch/原題: GIMME DANGER/日本語字幕:齋藤敦子 
© 2016 Low Mind Films Inc 
提供:キングレコード、ロングライド
配給:ロングライド 

9月2日(土)、新宿シネマカリテほか全国順次公開