自身が思い描く日中友好の形をー演劇「3年前の君へ」を通して発信!!!

小松拓也がプロジェクトリーダーを務める日中友好促進を目的に掲げた演劇プロジェクトTeam Moshimoshi?の第3回舞台公演が5月15〜19日の期間中、横浜美術館レクチャーホールで開催されることとなった。

中華圏で長きに渡り活動や生活をして来た日本の俳優・小松拓也が2015年からスタートをさせた演劇プロジェクトで、これまでにも過去2回の公演は上海でのみ開催されて来た。

第3回公演を迎える2017年は日中国交正常化45周年のタイミングということも重なり、より多くの人々に向けて日中友好の思いを伝達させるべく公演の規模とエリアを拡大し、今年8月19日に上海バンダイナムコ芸術センターで行なう中国公演のほかに、Team Moshimoshi?発足以来初めてとなる日本公演も実施する運びになった。

小松拓也メッセージ

俳優一人が、海外での公演を成功させていくのは、難しいかもしれません。ただ、今回多くの仲間が集まってくれました。
俳優一人が、日中友好などと言うのは大それたことかもしれません。でも、今でも多くの支えてくれた人たちが中国にいます。
この舞台が国とか政治とか関係なく、同じ人間として中国人と日本人の理解を深めていくきっかけになることを切に願っています。そして、今回の関わってくれた多くの人が、中国を理解するきっかけになってくれたらいいと思っています。
なぜなら、一人の人間同士の友情や理解は互いが分かり合う最善の道だと信じているからです。
舞台を見てください!応援してください!宜しくお願いします。
ー小松拓也

俳優を続けさせてくれるきっかけを作ってくれた、中華圏との関わり

Team Moshimoshi?のリーダー小松拓也とはいったいどのような人物なのか?

日本ではあまり知られていないが、小松拓也は中華圏では名の知れた人物であり、2007年に上海東方衛視が主催した国民的テレビオーディション番組「加油!好男児」に参加をし、中国全国で応募者総数約8万人の中からトップ20にランクインしたことをきっかけにその人気と知名度を定着させた日本人俳優だ。

中国のイベントで歌う小松拓也

オーディション参加前、当時すでに29歳であった小松拓也は17歳からスタートをさせた不安定な俳優という職業を諦めるべきかどうか真剣に悩んで毎日を過ごしていた。

そんな心境の中、外国人でも参加が可能な中国の国民的オーディション番組「加油!好男児」があることを知り、自身の芸能人生を賭けてオーディションに臨むことを決意する。

そこで、小松拓也はオーディションを勝ち抜き、爆発的な人気を得て、以降その人気を基にテレビや雑誌、映画や広告などあらゆる媒体で引っ張りだこになりながら中国でその後の芸能活動を行っていくことになる。
小松拓也にとってこれらの出来事は、諦めかけていた芸能の道が中国のファンによって紡がれることになった大きなターニングポイントであった。

その後、日本のメディアでも「上海で1番有名な日本人」として紹介されるなど中国での芸能活動を順風満帆に行って来た小松拓也だったが、2012年9月に日本が尖閣諸島を国有化したことをきっかけに生活や環境が一変することになる。

それまで当たり前のように行って来たテレビやイベント出演など、芸能活動の一切が行えなくなる事態に陥ってしまったのだ。

日本ではあまり報じられていないが、当時の中国では日本人がテレビなどの公の場に出演することが一切禁じられ、日本企業の広告なども全てがテレビや街中から排除されてしまう事態となったのだ。
また、その状況は1年以上もの間続くこととなり、小松拓也もその影響を受ける形で6年間を過ごした上海での生活を諦め、日本に活動の拠点を戻す決断を強いられることになったー

突然消えてしまった成功への階段ー
「前進させたくても前進も出来ない!」死まで考えた時。

政治問題の影響を受ける形で止むを得ず日本へ帰国した小松拓也は帰国してしばらくの間、日本での所属事務所が決まらず、日本で新たな基盤を作ることも新天地で仕事も作ることも出来ない日々を一定期間過ごすこととなる。

「前進させたくても前進も出来ない!自分が長い間拠り所にしてきたものが、ある日突然目の前から消えてしまった…。」そんな深い喪失感や絶望にも似た心持ちで過ごした日々は小松拓也の心を少しずつ蝕んでいき、その闇の深さは最終的に自殺までも真剣に考えるまでに至ったという。

そんな彼が自殺を一歩手前で踏み止まることが出来たのには大きな理由があった。

小松には日本に戻ってからも、中国版ツイッター(微博)などで数多く中国のファンのメッセージが寄せられていた。「早く上海に戻ってきて!」とか、「ずっと応援してるよ、頑張れ!」そんな応援メッセージを見ているうちに、こんなにまだ中国で応援してくれている人がいるんだ。
それなら、「死ぬ勇気があるならばもう一度死ぬ覚悟で人生をやり直してみよう。」
と、決意を新たにして死の淵で引き留めさせたのだ。
引退を止まらせた時に続いて、小松拓也は救われることになった。

その時から、自分の生きる上で中国との縁を再認識し、自分の役目をより考えるようになっていく。

一人の人間として、役者としては出来ることは少ないかもしれない。
でも中国のことを知っている、自分だからこそ出来る役目があるはずだ!

また、時を同じくして小松拓也はあるニュースを知り大きな衝撃を受けることになる。
2013年9月、大阪に住む中国人留学生が川で溺れた日本人小学生を救出したというニュースだ。
当時、日中関係は冷え込みのどん底にあったがそんな最中に救出劇は起こったのだ。
まるで「国籍や人種は違えど政治と民間、個々人の付き合いは別である。」そう主張するかのように中国人留学生が自身の命の危険を顧みず取った勇気ある行動は、自殺から立ち直ろうと歩き出していた小松拓也にある思いを抱かせることになる。

「例え日中関係が悪い時期でもそれに関係なく目の前にある一人の命を救った中国人留学生のように、僕が出来ることで日中関係が少しでも良くなるような働きかけをしていきたい。中国に長い期間関わって来た僕だからこそ発信出来る何かしらのメッセージがあるはずだ。」

こうして抱いた思いの中、発足させたのが演劇を通して日中友好を訴えかける活動を行うユニットTeam Moshimoshi?であった。

舞台「3年前の君へ」の稽古風景

舞台「3年前の君へ」に込められた願いー
多様性が問われている今だからこそ、人同士が関わり合うことで生まれるそれぞれの成長を描きたい!

Team Moshimoshi?第3回公演となる舞台「3年前の君へ」は中国人女性サニーが日本を旅行で訪れた際、自殺を図ろうとしていた柏木進を発見し、救い出すことから物語をスタートさせる。

その後、2人は様々な紆余曲折を経ながら時には傷つき時には喜びを共有しながら触れ合い、成長し合っていくことになる。
自身の体験なども取り入れながら小松拓也が執筆した脚本で、中国人を主人公に選んだのには大きな理由があった。
「日本人が発信する物語で日本人が一歩下がり、縁の下の力持ちに徹して中国人を軸にしたストーリーで日中友好を訴えかけたい。」

日本人の進が中国人のサニーに命を救われる冒頭シーンは、日本人の子供を救出した中国人留学生がモチーフになっている。
また、中国人に自殺を思い留められた小松拓也の体験とその体験から感じ取った中国人への感謝や尊敬の念も同シーンには込められているという。
多様性が問われている中、国籍や人種は違えど人と人とが真剣に向き合い、交流することで互いに成長し合っていくことが出来る。
そんな小松自身の強いメッセージが「3年前の君へ」には込められている。

あらすじ

李采妮(サニー)は読者モデルとして活動し、中国版SNSに100万人を超えるフォロワーを持つ上海人の女性。学生時代からの友人で日本人の恋人を持つキキと共に通販サイトの個人ショップ内で服やメイク品などを転売するビジネスを展開し成功。しかし、プライベートでは3年前に恋人(ジェームズ/中国人)が自殺。その後悔と彼への想いを引きずり、新たな恋が始められずにいた。

日本のファッションの調査も兼ねて横浜を訪れていたサニーとキキは、踏切でまさに電車に身を投じようとしている日本人の男性を見かけ、サニーは身を挺して彼を助ける。
自殺しようとしていたのは、親友に裏切られたあげく倒産寸前のアパレルブランドを経営しているデザイナーの進。サニーは進が好きなブランドのデザイナーであることを知り、一緒に新たなファッションブランドを立ち上げないか?と提案する。
サニーにとってはちょうど新たな事業への転換を考えていたタイミングであったし、自分自身のファッションブランドを立ち上げることは長年ずっと抱いていた夢でもあった。

自殺を考えていた進は、出会ったばかりの中国人からの意外な提案を訝しげに思いながらも、サニーの強引さにどこか心を動かされ、死ぬ覚悟で再起をかけてやってみようと承諾する。こうしてビジネスパートナーとなった2人は、それぞれ自分の中にはない感覚や価値観をお互いの中に見つけ、時にはぶつかり時には相手を尊重しながらお互いを高め合っていくことになる。

そして、サニーはある事件をきっかけに、進に対して好意を超えた思いを持っている自分に気付き、人を愛する心が再び呼び起こされたことを知る。進も押さえ込んでいたサニーへの好意以上の気持ちを素直に認め、二人は恋人として付き合う関係へと発展する。
そしてやがて2人は結婚を意識する仲になっていった。だが、サニーの家族のある重大な過去が明かされ、2人の前に大きく立ちはだかり、決断を迫られる。

そして、あれから3年が過ぎた・・・

Team Moshimoshi?「3年前の君へ」

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<Team Moshimoshi?第3回日中二カ国公演>「3年前の君へ」舞台情報!

第3回公演実施概要

主催:Team Moshimoshi? 中日新視界
後援:新藤塾・楽学座 日中マザーハートサミット
   東京上海経営者協力会 映画webマガジン シネフィル
協力:スカイコーポレーション ICS(上海外语频道) 
   上海漫歩創媒広告有限公司
衣装協力:Né-net CABANE de ZUCCa mercibeaucoup, TSUMORI CHISATO

Team Moshimoshi?公式HP
http://www.t-moshimoshi.com/phone/index.html

<横浜公演>
5月15日(月)16日(火)17日(水)19日(金)
会場/横浜美術館レクチャーホール(最大240席)

住所: 〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4番1号
TEL:045-221-0300(代表)
FAX:045-221-0317

URL:http://yokohama.art.museum/visit/access.html
時間/17時30分受付開始 18時半開演(15日〜17日) 
   16時30分受付開始 17時30分開演(19日のみ)
チケット/前売り券 4500円 当日券5000円
販売方法/eプラス
(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、サークルK、サンクスにある券売機にてご購入可能)

<上海公演>
8月19日(土)
会場/バンダイナムコ文化芸術中心q・house(最大350席)
時間/17時30分受付開始 18時00分開演 
チケット/金額及び販売方法は中国サイドで現在検討中

出演者     
段 文凝 小松拓也 Mia 尾本卓也 宮本美泉 中島頼之 木野るる(友情出演)

スタッフ     
監督:小松拓也 尾本卓也/プロデューサー・脚本:小松 拓也/音楽:潘麗
アソシエイトプロデューサー:廣友 秀人 石谷 崇史

『3年前の君へ』プロジェクトに応援をー

日中で開催されることになっている『3年前の君へ』公演。
2カ国にわたる公演のため渡航費や舞台設定など多額な費用が必要でなっています。
ぜひ、皆様の応援をお願い致します!