第15回トライベッカ映画祭の受賞結果が発表されました。
インディペンデントを中心にする映画祭ですが、さすがニューヨークだけに、ワールドプレミア作品も多く、近年その存在は高まってきています。
また、各賞の審査員もジョージ・ルーカスやウィレム・デフォー、ピーター・フォンダなど豪華な面々が揃い、スポンサーもAT&Tやシャネルなど大きなスポンサーなどが付き、多くの国からの作品が集まりました。
今回は、その中からUSナラティブ部門、インターナショナル・ナラティブ部門の最優秀作品とシネフィル的にちょっと気になる作品などを紹介します。
最優秀USナラティヴ作品賞
最優秀ニュー・ナラティヴ監督賞(Best New Narrative Director)
ノラ・エフロン賞 スペシャル・メンション
と3部門の受賞になったのが
“Keep The Change”
Rachel Israel監督 初長編作品
自閉症をテーマにしたラブストーリーです。 この映画は、コロンビア大学映画祭のフォーカスフィーチャー最優秀映画賞、アーサーJ.ハリス記念賞などをすでに受賞し、世界中の映画祭で上映されてきています。
最優秀インターナショナル・ナラティヴ作品賞
『Son of Sofia』(仏・ギリシャ・ブルガリア) Elina Psykou監督
気になった作品からー
観客賞次点ながらドキュメンタリー部門で気になった作品がありました。
『Shadowman』
Oren Jacoby監督
1980年代のニュヨーク。
バスキアやキース・ヘリングがストリートで活躍した時代。この影のような「Shadowman」を描くアーティストにも注目が集まっていった。その名は、Richard Hambleton。作品は、ベニスビエンナーレなどでも発表され、また、ヴィヴィアン・ウェストウッドとマルコム・マクラレンのファッションデザインに協力しベルリンの壁に絵を描きそれがスカートにプリントされたりもしました。
しかし、その後彼は、ドラッグにはまっていきホームレスになってしまうー
何と言っても予告を見た限りですが、80年代のストリートアートの全盛期を見れそうなので、気になります。現在、アートシーンに復活してきているRichard Hambleton。
この映画は、80年代のストリートカルチャーの全盛期を垣間見ることができそうです。
『Blame』
クイン・シェファード監督
もう、一本気になったのが、ナラティブ部門で最優秀女優賞をNadia Alexanderに導いたクイン・シェファードによる作・演出・主演の初監督作品『Blame』
1995年にニューヨークに生まれた22歳で、女優として映画やテレビで活躍中。
本作に最初に関わった時は20歳の時で、サンダンス映画祭の2014年の脚本家ラボのファイナリストに残りこの作品がスタートしている。
気になる監督です!
『Petra Volpe』
Divine Order監督
最後に、ノラ・エフロン賞に輝いた『Petra Volpe』
スイスのDivine Order監督作品
ノラ・エフロン賞と観客賞をW受賞している。
余談ですが、ノラ・エフロン賞はシャネルがスポンサーになって運営されているもので、新人監督をサポートする賞金も出しています。