日本でも、大ヒット中の日本の映画。『ラ・ラ・ランド』と『ムーンライト』。
街を変える原動力にー

オスカー受賞式でも騒動を巻き起こした2本の映画が、それぞれ映画の背景になる街に多大な影響を与えたようだ。いみじくもこの4月、ロサンゼルスでは4月25日を『ラ・ラ・ランド』の日に制定することが、ロサンゼルス市長から発表され、また『ムーンライト』はロケ地 マイアミ・リバティシティを「ムーンライトウェイ」と命名されることが発表された。

一本の映画が、街をも変えていく。
そんな影響力のある作品となったこの二本の名作。
いろいろ対比される作品ですが、2017年に必ず観ておかなければならない作品であることは確かです。

4月25日は『ラ・ラ・ランド』の日とロサンゼルス市長が発表!

動員300万人間近、興行収入40億円を突破した大ヒット公開中の『ラ・ラ・ランド』。
アメリカ・ロサンゼルスでロサンゼルス市長エリック・ガルセッティ(Eric Garcetti)がL.A.に多大なる貢献をした映画であることやオスカー受賞6冠を讃え4月25日を「ラ・ラ・ランド」の日に制定したことが明らかになりました。

© 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

当日は記念式典がL.A.シティホールで一般市民を招いて午前8:30(現地時間)より開催されます。
エアリアル・ダンサー集団BANDALOOPが映画のメドレーに合わせてパフォーマンスを披露し、ジャズ・バンドも花を添えます。このセレモニーには監督のデイミアン・チャゼルや映画の作曲家のジャスティン・ハーウィッツ、プロダクション・デザイナーのデヴィッド・ワスコ、振付師のマンディ・ムーアなども参加予定です。

数多くの映画のロケ地となるロサンゼルスですが、『ラ・ラ・ランド』はまさにロサンゼルスの街の魅力をふんだんに詰め込んで撮影された作品。

映画撮影の積極誘致をしているロサンゼルス市、この全世界での映画の大ヒットと記念日の制定は、ロサンゼルス市の映画産業をさらに盛り上げるでしょう。

『ラ・ラ・ランド』日本版予告

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<ストーリー>夢追い人が集まる街ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから、二人はすれ違い始める―。

監督・脚本:デイミアン・チャゼル『セッション』 
出演:ライアン・ゴズリング『ドライヴ』、エマ・ストーン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、J・K・シモンズ『セッション』
提供:ポニーキャニオン/ギャガ 
配給:ギャガ/ポニーキャニオン 
© 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

ムーンライトのロケ地 マイアミ・リバティシティ
「ムーンライトウェイ」と命名!恋人たちの聖地になるか?

第74回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)受賞、第89回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、見事、作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門受賞した『ムーンライト』も現在大ヒット公開中です。

そして、この度『ムーンライト』のアカデミー賞作品賞受賞を受けて、本作のロケ地であるマイアミ・デイド郡・リバティ・シティのNW22番街の一部(6ブロック分)を、Moonlight Way(ムーンライト・ウェイ)と名付けることが、4月18日(現地時間)に発表されました。

© 2016 A24 Distribution, LLC 

偶然にも、監督のバリー・ジェンキンス、脚本のタレル・アルヴィン・マクレイニーは、同じリバティ・シティの公共住宅で育ち、同じ小学校・中学校に通っていたという経験もあり、「ムーンライトの生誕地」、「恋人たちの聖地」として、多くの観光客が来ることも期待できます。
(このムーンライト・ウェイの通り沿いには脚本のタレル・アルヴィン・マクレイニーが学んでいたアフリカン・ヘリテージ・カルチュラル・アーツ・センターも)

マイアミのホームタウンでバリー・ジェンキンスが語る映像

Watch "Moonlight" Director Barry Jenkins Revisit His Hometown

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今回の命名について、郡政委員のオードリー・エドモンソンは、次のように語りました。
「この映画は、私たちを含め、リバティ・シティの多くの子供たちがどのような環境で育ってきたか、どのような苦難を経験し耐え抜いてきたかを忠実に描いています。“ろくな大人になれない”と言われている子供たちにぜひ耳を傾けてほしい。生い立ちや育った場所に関係なく、人は何かを成し遂げることができるのです。『ムーンライト』のおかげで、マイアミ郊外の状況を全米に知ってもらえました。さらに裕福な地域の住民とリバティ・シティの人々の間にある、心理的な溝が埋まることも願っています。まだ観ていない人には“今でも遅くない”と伝えたいですね。この環境を知らない人は、きっと気づかされるものがあるはずです。」

アカデミー賞授賞式の発表ミスにより、残念ながら披露できなかった受賞スピーチでも、マイアミでの生い立ちについて監督は次のように語っています。
「ムーンライトを観たらマイアミのような環境で育ってきた少年が、大人になってアカデミー賞に輝く作品を作るとはだれも思わないだろう。実はそうやって自らの夢を抑え込んで、否定してきたんだ。周りに否定されたわけではなく、僕自身がね。だから、僕たちや、この作品に自分を投影している人は、これを機に自分自身を愛してほしい。なぜなら、そうすることで、夢を見るだけでなく、許されないと思っていた夢を実現できるかもしれないからだ」
今回の命名は、未来を担う子供たちへの大きなエールともなることは間違いありません。

日本だけのオリジナル予告『ムーンライト』

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【STORY】 名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校ではいじめっ子たちから標的にされる日々のなか、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。高校生になってもそんな日々は続いていたある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れる…しかし、ある裏切りに遭い2人は別々の道へと進む。そして、大人になり再会した2人。静かに語り合うなか、どんなに時が流れても忘れられずにいた想いが募る・・・。

監督・脚本:バリー・ジェンキンス 
エグゼクティブプロデューサー:ブラッド・ピット
キャスト:トレバンテ・ローズ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、アンドレ・ホーランド 
© 2016 A24 Distribution, LLC 
提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ/朝日新聞社 
配給:ファントム・フィルム【2016/アメリカ/111分/シネマスコープ/5.1ch/R15+】
原題:MOONLIGHT