あまりに純粋すぎる想いに、世界中が瞬く間に虜になったー。
自分の居場所を探し求める主人公の姿を、色彩豊かで圧倒的な映像美と共に、
3つの時代で描いた美しい愛の物語。

第89回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、見事、作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門受賞し、オスカーの栄光を手にした『ムーンライト』。

自分の居場所を探し求める主人公の姿を、色彩豊かで革新的な映像美と情緒的な音楽と共に3つの時代で綴ったこの愛の物語に、世界中が瞬く間に虜になった。

なぜ『ムーンライト』が世界中を魅了しているのか―。それは、人種、年齢、セクシュアリティを越えた普遍的な感情が描かれているから。
どうにもならない日常、胸を締め付ける痛み、初恋のような切なさ、いつまでも心に残る後悔・・・思いもよらない再会により、秘めた想いを抱え生きてきたシャロンの暗闇に光がさしたとき、私たちの心は大きく揺さぶられ、深い感動と余韻に包まれ、深い感動と余韻に包まれる。

本作は、当時まだ誰もその存在を認識していなかった無名の監督による作品が、 2016年のテルライド映画祭での上映を皮切りに、圧倒的な支持を得て北米で大ヒットを記録。
主なオスカー前哨戦では、最も多くの “作品賞”を受賞していました。(329部門ノミネート・158部門受賞)。

更にアカデミー賞の歴史の中でLGBTをテーマにした作品として初めて作品賞を受賞した作品となり、まさに「映画史の歴史を変えた作品」といえます。

エグゼクティブプロデューサーにブラッド・ピットを迎え、キャストには主人公の母親に『007』シリーズのナオミ・ハリス、少年の父親代わりになる男に人気ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」で人気を博したマハーシャラ・アリ。

主人公・シャロンを少年期、青年期、成人期と3つの成長過程で3人の俳優が演じた本作。
これは、10歳の少年期から様々な段階を経て30歳前半までのシャロンの成長を、1人の俳優が年を重ねていかずに描くという、バリー・ジェンキンス監督の大胆な決断から始まり、監督はもちろん、キャスティング・ディレクターであるヤシ・ラミレスを初めとした多くのスタッフによって、“全く同じ目を持つ”3人の、奇跡のキャスティングとなりました。

そしてそれぞれの時代で主人公シャロンを演じた3人の俳優は、同じ内面を感じさせる“目”を持ち、一人の人間の感情の揺れ動きを見事なまでに表現しました。

キャスティング・ディレクター:ヤシ・ラミレス

バリー・ジェンキンス監督と同じマイアミ出身。
キャスティング・ディレクターになる前、未成年の官選弁護人になる勉強をしており、問題を抱えた子供たちのために力を貸していた。本作の脚本に惹かれたラミレスは「シャロンは誰か手を貸してくれる人が必要だったの。私はそういった子供たちを知っていたし、そんな子供たちのために働いていたから」とコメントしている。

キャスティングに関して、バリー・ジェンキンス監督は、非常に困難で時間がかかったことを明かし、「僕らは、同じフィーリング、同じ雰囲気、同じ要素をもつ俳優を探そうと思った。」と語った。

映画において目は、“観客のための窓”と捉え、同じ雰囲気を感じさせる目をもつ3人を探したという。

少年期(リトル):アレックス・ヒバート

監督は、マイアミ中をくまなく歩いて、出演者募集のチラシを貼ったり、学校や近隣を歩いて周り、この重大な役柄を演じられる少年を探し歩いた。最終的に2人はヒバートを見つけ、他のスタッフに見せるために彼を撮影した。ラミレスは彼をオーディションで見た時、すぐにその幼い目に映る物静かな好奇心と脆弱性に強く惹かれた。誰もが彼こそがふさわしいと確信を持ったのだった。

青年期(シャロン):アッシュトン・サンダース

© 2016 A24 Distribution, LLC 

ラミレスは全国を回り、オーディション・テープや顔写真を見たり、インターネットで高校の演劇プログラムを終了した生徒のビデオクリップを探し回った。最終的に、ラミレスが最初にロサンゼルスで行った数多くのキャスティング・オーディションで見つけたうちの1人だったアッシュトンは、それまでにサンダースはインディペンデント映画に出演したことがあり、静けさと不屈の精神を持ち合わせた第2章のシャロンの重要な役どころには打ってつけだった。

成人期(ブラック):トレバヴァンテ・ローズ

© 2016 A24 Distribution, LLC 

ルイジアナ出身の陸上競技界のスターであるトレヴァンテ・ローズは、もともとは第3章の大人になったケヴィン役のために呼ばれていた。しかし、筋肉隆々で男っぽいローズが、街に精通した大人の化身である“ブラック”ことシャロンの役柄に、より適していることに誰もが気づいたのだった。ラミレスは「キャスティング・ディレクターとして、入ってきてすぐ強烈に“これだ”と思うことはあまりないことないのに、ローズは特別だったわ」「彼の男らしい風貌に加えて、彼は観客がキャラクターに対して何か感じる弱さを持ち合わせていたの」と絶賛した。

3人の主人公に共通する瞳

© 2016 A24 Distribution, LLC 

3人のシャロンは継ぎ目なく3つの章でつながっているが、ヒバート、サンダース、ローズの3人は監督の指示で、撮影中会うことはなかった。
「私たちがラッキーだったのは、それぞれのパートに最もふさわしい俳優を見つけられたことよ」とラミレスは語る。
「3人には3つの違った時期を一貫して流れる、内なる脆弱性という共通の特徴もあったのよ。それぞれの俳優はそれを目で表現できて、あのキャラクターの人生の完璧な映画を作るのを助けてくれたわ」と、振り返った。

アカデミー賞作品賞『ムーンライト』日本語入り海外予告

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【STORY】
名前はシャロン、あだ名はリトル。
内気な性格で、学校ではいじめっ子たちから標的にされる日々。そんなシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。
高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることに・・・

監督・脚本:バリー・ジェンキンス 
エグゼクティブプロデューサー:ブラッド・ピット
キャスト:トレバヴァンテ・ローズ、アンドレ・ホーランド、ジャネール・モネイ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、 
© 2016 A24 Distribution, LLC 
提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ/朝日新聞社 
配給:ファントム・フィルム
【2016/アメリカ/111分/シネマスコープ/5.1ch/R15+】原題:MOONLIGHT

3月31日(金)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国公開