日本勢活躍!
『かぞくへ』春本 雄二郎監督 三冠!『Her Mother』佐藤 慶紀監督も受賞!

フランスの東部、Vesoul(ヴズール)にて開催されていた第23回ヴズール国際アジア映画祭のコンペティション部門で日本の春本雄二郎監督の『かぞくへ』が審査員賞を始め三冠を受賞したことがわかった。

また、同じく同部門に参加していた佐藤慶紀監督『Her Mother』もスペシャルメンション女優賞を助演の犯人の母を演じた箱木宏美さんが受賞。映画祭史上初めての役者への受賞となり、日本勢が大活躍となった。

©Jean-François MAILLOT
授賞式での春本雄二郎監督(左から三人目)

©Jean-François MAILLOT
受賞者一堂に登壇

春本雄二郎監督から、シネフィルへ喜びのメッセージが到着!

スタッフ・キャストの皆様、そしてこの映画に関わって下さった
すべての皆様!
「Going the Distance」(かぞくへ)、やりました!
三つ賞をいただきました!

・Prix du Jury International:審査員賞
・Prix du Jury NETPAC:NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)
・Coup de cœur du Jury Guimet:ギメ美術館審査員特別賞
の三つです!

賞の内容について、
審査員賞は、この映画祭の三番目の賞です。

ギメ美術館審査員特別賞は、パリにあるギメ東洋美術館から
送られる賞です。
(ギメ東洋美術館は、フランスの実業家エメール・ギメ氏が、
貴重なアジアの遺物や美術品を自らアジアに出向き、
多数蒐集していたのが、創設の始まりで、ルーヴル美術館の
東洋部の役割を果たしており、アジア以外で最大の東洋美術
コレクションを誇っています。
そのギメ美術館がヴズール映画祭と提携しており、作られた賞。
通年は、特別賞はないのですが、今回「かぞくへ」のために
特別賞を設けて頂いたとのことです)

そして、NETPAC賞。
横文字にピンときていない自分に、通訳の方曰く、
「この賞はとても価値と権威のある賞です」と。
NETPACとは、
The Network for the Promotion of Asian Cinema
の頭文字からきており、
アジア映画振興団体のことで、
各国の映画祭に参加し、最も注目すべきアジア映画に
特別に賞を与えることで、価値をもたせ、アジア映画の
世界における普及を計っているとのことです。
なので、別名が最優秀アジア映画賞ということらしいです。
(最近では、トロント映画祭で、園子温監督の『ひそひそ星』
がNETPAC賞を受賞されています)

しかしながら、いずれの賞も、
審査員の方々が真剣に議論を交わして、授けて下さったもの。
本当に感謝の気持ちしかありません。

受賞など考えてもいなかったので、壇上ではしどろもどろに
なってしまいましたが、
しっかりと喜びと感謝の気持ちをスタッフ、キャストを代表して、伝えてきました!

また、これが今後公開への後押しになれば尚嬉しいことです。
そして、同じ日本人監督の佐藤さんは、
「審査員 スペシャルメンション 女優賞」
:Mention spéciale du Jury International
を授与されました!
とても喜ばしいです!!

お互いにこれからも切磋琢磨していきましょうと
誓い合いました!佐藤監督の『Her Mother』は、
3月に開催される大阪アジアン映画祭にも出品されているので、
日本の皆さんにはこの機会にぜひ、ご覧になって頂きたいです。

そして、最高賞「シクロ・ドール」は、
中国のYao Tian監督の「500M800M」。
その次の賞である、審査員グランプリ賞は、
イランのMohsen Abdolvahab監督の「誕生のゆくえ」でした!

右から一番めが佐藤慶紀監督、二番目が春本雄二郎監督

『かぞくへ』春本雄二郎監督

【日本映画スプラッシュ(Japanese Cinema Splash)】『かぞくへ(Going the Distance)』

youtu.be

©Frederic AMBROISINE
映画祭 Q&Aでの春本雄二郎監督

『Her Mother』佐藤慶紀監督

BIFF l 2016 New Currents Her Mother

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©Jean-François MAILLOT
佐藤慶紀監督

©Frederic AMBROISINE
映画祭 Q&Aでの佐藤慶紀監督