名匠エドワード・ヤン監督が1991年に発表した、伝説の傑作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』が4Kレストア・デジタルリマスター、3時間56分版として、3月11日(土)より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館(3/18~)他全国順次公開致します。
エドワード・ヤン監督の生誕70年、没後10年となる節目の今年、25年ぶりに公開される本作へ、『怒り』『許されざる者』など話題作を手がける李相日監督から、熱い想いを語った応援コメント動画が到着しました!
1960年代の台湾を舞台に、実際に起きた事件に着想を得た本作は、 少年少女の青春のきらめきと残酷さ、そして「時代のうねり」を鮮烈な映像と秀逸な脚本で映し出し、BBC が1995 年に選出した「21 世紀に残したい映画100 本」に台湾映画として唯一選出されるなど、映画史上に燦然と輝く傑作として、評価され、これまで世界中のクリエイターや多くの映画ファンたちに熱狂的に支持されてきた。
今回、コメントを寄せてくれた李相日監督も、本作から影響を受けたひとり。
学生時代「映画をやりたいなら観ておくべきだ」と勧められ、公開当時に『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』を観た、と本作との出会いを明かした。
また『悪人』では、台湾ツウの原作者・吉田修一氏と本作の話題で交流を深めたエピソードや、今回、時間を経て改めて一足先に4K レストア・デジタルリマスター版を観て感じたことなど、アツい言葉が並ぶコメントとなった。
「これだけ広い世界を見せてくれる映画は他にない」
「4時間は本当にあっという間。観終わった後に、さらに時間が続くような映画。ぜひ、劇場で観て
ほしい」と本作の魅力をたっぷりと語り尽した。
【李相日さん(映画監督)よりコメント】
語っていないのに伝わってくるという、イーストウッドの『許されざる者』と近い空気感。
個々の人間を描きながら、同時にその人間が生きている社会、世界を描いている。
スクリーンの外にも世界があり、時間が続いていることを感じさせる稀有な傑作。
<ストーリー>1960年代の台湾・台北。夜間高校に通う小四(シャオスー)は不良グループ〝小公園“に属する王茂(ワンマオ)らといつもつるんでいた。
小四はある日、小明(シャオミン)という少女と知り合う。彼女は小公園のボス、
ハニーの女で、ハニーは対立するグループ〝217”のボスと、小明を奪い合い、相手を殺し、姿を消していた。
小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことからグループの対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。
監督:エドワード・ヤン
出演:チャン・チェン、リサ・ヤン、ワン・チーザン、クー・ユールン、エレイン・ジン
1991年/台湾/3時間56分
配給:ビターズ・エンド
©1991 Kailidoscope