超低予算を逆手にとった創意工夫と綿密なリサーチ、確かな技術力で世界中の映画ファンを魅了する全編 iPhone 撮影のガールズムービー『タンジェリン』が本日 1 月 28 日より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開されました。

(c)2015 TANGERINE FILMS, LLC ALL RIGHTS RESERVED

ロサンゼルスのバックストリートを舞台に二人のトランスジェンダーの怒涛の 1日をリアルかつユーモラスに描き、世界中の映画祭で絶賛され、数多くの賞を受賞した『タンジェリン』。
日本劇場公開初日にあわせ、主人公シンディに彼氏の浮気相手として問い詰められるダイナを演じたミッキー・オヘイガンと共同脚本家で共同プロデューサーのクリス・バーゴッチが来日し、初日の 1 月 28日、渋谷シアター・イメージフォーラムにて、舞台挨拶を行いました。

クリス・バーゴッチ、ミッキー・オヘイガン

観客の大きな拍手で迎えられたクリスは、「『タンジェリン』が劇場公開され、日本のみなさんに見ていただけることがとてもうれしいです。製作中は、日本はおろか、この映画を見てくれる人はいるのだろうかと思いながら作っていたので、夢がかなったようです」と満面の笑みで挨拶をしました。

『タンジェリン』の舞台はロサンゼルスのレッドライト地区として悪名高く、危険なエリア。そんな地区での撮影を振り返り、クリスは、「実は撮影初日に財布を盗まれてしまったんです。免許証も入れていました。現場の色々な仕事もしていたので、車が運転できなくなりすごく大変なことになりました。でも、iPhone で撮影していたので学生が映画を撮っていると思われ、大したことないだろうと誰も僕たちの存在をあまり気にせず通り過ぎていきました。このような地域を 6 カ月間歩きまわって、いろんな人から話を聞きながらリサーチしているときに、主演の二人に出会いました。最初は彼女たちの話のことを聞くだけのつもりでしたが、ルームメイトだった彼女たちのコ ンビぶりがあまりに素晴らしかったので、ぜひ出演してもらいたいと思ったのです。こうして映画にも出てくるドーナツショップで落ち合っては彼女たちからさらに色々と聞き出しました。」と語りました。

ミッキー・オヘイガン

また、今回初めて iPhone 撮影の現場を経験したミッキーは、「iPhone の撮影は凄くやりやすくて本当に良かったです。カメラや照明といった機材のセッティングなど準備の時間が必要なく、すぐに撮影を開始できるので待ち時間が少ないのも演技する上で助かりました。また通常の撮影では、クローズアップを撮るのに大きなカメラが顔の近くまで寄りますが、今回はカメラの存在を忘れ、演技 をすることができました。みなぎるエネルギーが映像から感じられると思いますが、それも iPhone ならではだと思います。通常は演技で動ける範囲が決まってしまいますが、スマホだと役者を追いかけてくれ、動きの制限がなく思いっきり演技できるので iPhone での撮影は大好きです!ただ、今は他の普通の現場に行くと、自由に動けない気がして『タンジェリン』の現場が恋しくなってしまうぐらいです」と役者ならではの観点で、iPhone 撮影の利点を教えてくれました。

『タンジェリン』予告

youtu.be

監督/共同脚本/共同撮影/編集:ショーン・ベイカー
共同脚本:クリス・バーゴッチ
共同撮影:ラディウム・チャン
製作総指揮:マーク・デュプラス、ジェイ・デュプラス
出演:キタナ・キキ・ロドリゲス、マイヤ・テイラー、カレン・カラグリアン、ミッキー・オヘイガン、アラ・トゥマニアン、ジェームズ・ランソン
配給・宣伝:ミッドシップ
2015 年/アメリカ/英語・アルメニア語/88 分/カラー/シネスコ/原題:Tangerine
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渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開中