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デイミアン・チャゼル(Damien Chazelle、1985年1月19日 - )
アメリカ合衆国の映画監督・脚本家。

ご存知の通り、監督第2作となる『セッション』で、一躍注目を浴び、今回の長編3作目『ラ・ラ・ランド』にして、全ての記録を塗り替えかねない、破竹の賞レースを驀進中。

何しろ、2016年ヴェネツィア国際映画祭のオープニングから、トロント国際映画祭を経て、現在に至るまで、その勢いは、高まるばかりだ。
実際、先日発表されたゴールデン・グローブ賞でミュージカル・コメディ部門 作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、主演男優賞、歌曲賞、作曲賞とノミネート全部門を制覇し、ゴールデングローブ賞の史上最多受賞作品となった。
また、監督賞を受賞したチャゼル監督は、1972年に『ゴッドファーザー』で受賞したフランシス・フォード・コッポラ監督(当時32歳)の記録を塗り替える歴代最年少となる31歳での監督賞受賞となっている。

『ラ・ラ・ランド』日本公開も迫る中、今までの彼の作品をもう一度確認してみましょう。

まずは、シネフィルでご紹介した『ラ・ラ・ランド』の予告のまとめ

『ラ・ラ・ランド』日本版ショート予告

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『ラ・ラ・ランド』日本版予告

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この映像、本当に二人が恋人みたいでいい感じなんです。↓

『ラ・ラ・ランド』新年解禁「City Of Stars」映像

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エマ・ストーンが歌う『ラ・ラ・ランド』特別映像「AUDITION」

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前作『セッション』がなくしては、現在がないのですが、『セッション』の製作案は当初、プロデューサーたちの関心を引いたものの、出資してくれる人が現われなかったと言います。

しかし、その書き上げた脚本が2012年のブラックリスト(映画化されていない脚本のなかでも特に優れた脚本のリスト)に載ったことで、映画化にこぎつけるための最初の資金集め用に『セッション』のコンセプトを基に短編映画を制作し、2013年1月に開催された第29回サンダンス映画祭に出品。その結果、フィクション短編部門の最優秀賞を獲得しました。(海外では、短編をまず製作して長編の資金調達をする場合が多い)

この映像が、短編の映像です

FANDOR INDIE MIXER: Sundance Shorts 2013 - "Whiplash" clip

vimeo.com

翌年、完成版として2014年1月に開催された第30回サンダンス映画祭に出品され、観客賞と審査員大賞(グランプリ)の両方を獲得。

映画「セッション」予告編 #Whiplash #movie

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その間にも、仕事として脚本のみで、受けた仕事しては以下の三本。
中でも、『グランドピアノ~狙われた黒鍵~』がやはり音楽がらみで、緊迫した映画でしたね〜

グランドピアノ 狙われた黒鍵 Grand Piano (2013) 脚本
ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛 The Last Exorcism Part II (2013) 脚本
10 クローバーフィールド・レーン 10 Cloverfield Lane (2016) 脚本

映画『グランドピアノ~狙われた黒鍵~』予告編

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そんな、デイミアン・チャゼル監督の原点になったのが、24歳の時に初の長編で撮ったこの『Guy and Madeline on a Park Bench』。
ご覧ください!
初々しく、そして現在の『ラ・ラ・ランド』に通じるミュージカルやタップダンスの要素を取り入れた、作品になっています。
今作で、トライベッカ映画祭などに出品し、トリノ映画祭やバンクーバー国際映画祭で受賞して最初のデビューを飾り、その次にサンダンスのショート。そして、翌年サンダンスの長編と絵に描いたようにランクアップしていったのがわかります。1

逆に、この作品から、『セッション』そして『ラ・ラ・ランド』というたった3作で世界の頂点に立とうとしているというのは、凄いというしかありませんね。

Guy and Madeline on a Park Bench - Official Trailer

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Guy and Madeline on a Park Bench Clip

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さて、『ラ・ラ・ランド』公開までは、あと1か月と少しです!

ストーリー
夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋に落ち、互いの夢を応援し合う、しかしセブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる・・・。 

監督・脚本:デイミアン・チャゼル『セッション』 
出演:ライアン・ゴズリング『ドライヴ』、
エマ・ストーン『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、J・K・シモンズ『セッション』

提供:ポニーキャニオン/ギャガ 
配給:ギャガ/ポニーキャニオン
Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone)
in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.© 2016 Summit
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2017年2月24日(金)TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー