約50年前の1966年テキサス大学時計台タワー展望台に立てこもり、見下ろす人々に見境なく射撃を始めた。この実際の事件”TOWER無差別乱射事件”を、実在した映像とアニメーションを混ぜ合わせ、アクションに満ちたドキュメンタリーとして作り上げたのがこの作品『TOWER』だ。

事件は--(枠内 wikipediaより)

1966年8月1日正午、元海兵隊員で、テキサス大学の大学院生であるチャールズ・ホイットマンがテキサス大学オースティン校本館時計塔にM1カービン銃、レミントンM700狙撃ライフル等の銃器、立て籠もりのための食料等を持ち込み、受付嬢や見学者を殺害した後に同時計塔展望台に立て籠もり、眼下の人を次々に撃ち始めた。
事件の一報を受けたオースティン警察が出動するも、90mもの高さを利用した射撃に歯が立たず、警察が地下水道からタワーに侵入してチャールズを射殺するまでの96分の間に警察官や一般市民など15名の犠牲者(犯人のチャールズを含まず。当時腎臓を撃たれて重い障害が残り、後に死亡した1名と、被害者の1人の胎内にいた胎児を含めて16名ないし17名とする場合もある)、31名の負傷者を出す等、1999年4月20日にコロンバイン高校銃乱射事件が起きるまで最悪の学校銃乱射事件となった。

犯人の人物像
犯人であるチャールズ・ジョセフ・ホイットマン(Charles Joseph Whitman)は1941年6月24日生まれ。裕福な中流上層家庭で何不自由なく育った。成績優秀でスポーツ万能、音楽の才能を示すなど、恵まれた少年時代を過ごしている。その一方、厳格な父親からは体罰を含む厳しいしつけを受け、父との関係は悪かった。ボーイスカウトとして活動していた12歳のときには、当時世界最年少のイーグルスカウトに昇進したこともあった。アメリカ海兵隊で一級射手の資格を取ったのち除隊。事件当時は犯行の舞台となったテキサス大学で建築学を学ぶ大学院生であった。性格は穏やかで快活。冗談がうまく、子供好きで、誰にでも愛想が良く、「模範的なアメリカの好青年」であったといわれている。
1966年、両親が離婚したころから発作的な暴力衝動や激しい頭痛に悩まされるようになり、カウンセリングを受けている。事件に先立ち「悲しませたくないから」という理由で妻と母を殺害、死後に自分を解剖をするよう希望する遺書を遺している。また、この遺書には、父親に対する憎悪の念が生々しく記されていた。他に、父親と弟に宛てた遺書も残されているが、父親宛ての遺書は現在も公表されていない。事件後、実際に解剖が行われ、脳の視床下部の部分からくるみ大[1]の腫瘍が発見された。この腫瘍が脳の扁桃核を圧迫し、暴力衝動を誘発していたとも考えられたが、事件へどの程度影響したかや、事件の詳しい動機などはよくわかっていない。

『 TOWER』はアーカイブの場面を劇的な日の送る姿をアニメーションとして表現し、悲劇の連鎖の継ぎ目がなくサスペンスに満ちた物語となっているそうです。 映画は、恐れ、混乱と人々の命を絶った現実 ― 1人の男性による最悪の事態を招いた1日を、現実の事件の証言者の言葉や事件の映像そのものをアニメと合わせて構成した作品で、その作風も新しい視点で作られています。

2016年SXSWでドキュメンタリー部門最優秀賞と観客賞のW受賞に加えLouis Black/Lone Star Award賞と厳密にはトリプル受賞した作品で、その他海外の映画祭でも多く受賞した作品。
監督はKeith Maitland。
日本公開はないかもしれませんが、気になる作品ですね。

http://www.indiewire.com/2016/03/sxsw-2016-review-tower-presents-an-original-perspective-on-the-1966-ut-tower-shooting-58075/

http://www.arthousedallas.com/connect/artist/profiles/towerdocumentary

Tower Official Trailer 1 (2016) - Documentary

youtu.be