第25回 中国版各種SNSの活用!微博(weibo)、優酷(youku)など

台湾、香港、中国本土など中華圏での仕事歴20年(うち半分の10年は中国暮らし)
自称!日中友好大使の小松拓也です。

小松拓也

「ガチで中国芸能界を目指す日本の芸能人やその卵の方々のために!」というテーマで書いて来たシリーズも今回が最終回になります。

今回お伝えするのは、中国版各種SNSのフル活用から打開策を見つける!
中国語で言うところのいわゆる网红(ワンホン=ユーチューバーやネットアイドルのようなインターネットを活用して活躍する人材の総称)というやつです。

まず本テーマを話し出す前に、中国のネット事情からお話させて頂きたいと思います。
そもそも中国ではtwitterやFacebook、ラインなどの日本や世界でメジャーなSNSは原則接続すら出来ないし、使用出来ません。(2016年9月現在)

加えてGoogleなども接続出来ず、日本とはあまりにネット事情が違うほか、これらの代わりに中国国内では中国国産のSNSや検索情報サイトなどが広く普及しています。
日本人にとっては非常に不便ですが、郷に入っては郷に従うしかないので、中国に住む日本人は結局中国の推進するネットサービスを利用することが一般です。
ただ、中国のインターネット事情はかなり盛んだし、日本や世界の事情に似て、例えばYouTubeを利用して有名になるユーチューバーのような存在の中国人が現れたり、パワーブロガーのような形で自身のコンテンツ力を身につけ、知名度向上や稼ぎに繋げているという一般の中国人も増えています。

中国大手検索サイト百度
http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E4%B8%AD%E5%9B%BD+%E7%99%BE%E5%BA%A6&search.x=1&tid=top_ga1_sa&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa#mode%3Ddetail%26index%3D0%26st%3D83

この方向から日本人も中国芸能界への道を切り開いていく!という可能性は模索出来ると考えます。
中国オンライン市場で現在最もホットなサービスは、日本のニコニコ生放送やSHOWROOMといった生放送を通しながらファンと交流が出来る類の「YY直播」や「六間房」などでしょう。
こういったサイト内で人気の高い一般女性の中には、このサイトから得られる収入だけで一カ月に何千万円も稼ぐ人もいるようです。

ただ、利用者とのコミュニケーションは基本中国語となるので、このサービスは中国語が堪能な方でないとあまり大きな発展には繋げにくいかもしれません。(歌や楽器の得意な方は言葉を使わずとも、特技を活かしながらこの分野の開拓を目指してみるという挑戦が出来るかもしれません。)
中国語があまり話せないという方によりオススメなのは、中国版YouTubeとも言える優酷(youku)や土豆(tudou)でしょう。

面白い動画を配信していくことでファンを獲得していく、いわゆる中国版ユーチューバーを目指すという方向性です。
これを目指すには当然面白い動画を配信していく!という大前提がありますし、仮に中国語があまり話せないということならば、中国語をあまり使わなくても中国人に動画の魅力を伝えていけるような工夫も必要になります。
動画の編集の方法が分からないとか、自分で面白いコンテンツを作っていく自信がない!と言ってしまえばそれまでのことですし、日本でもユーチューバーを目指して沢山の動画が投稿されていますが、そこから有名になれる方はごく僅か!という状況は中国でも一緒です。
ただ、逆に日本人だから目立てる!とか、日本人にしか発信出来ないといった情報もきっとあるはずなので、日本人であることを優位性に変えていけるようなアイディアや取り組みが出来れば目立つ可能性もあるとは思います。
実際、中国在住の日本人で面白い動画を配信し続け有名になっているという日本人男性がいます。

中国大手動画サイト土豆
http://image.search.yahoo.co.jp/search;_ylt=A2Rivcr9N.dXPUwAkB2U3uV7?p=%E4%B8%AD%E5%9B%BD+%E5%9C%9F%E8%B1%86&aq=-1&oq=&ei=UTF-8#mode%3Ddetail%26index%3D4%26st%3D0

では、最後に中国版twitterともいうべき微博(weibo)のご紹介です。
微博ですが、基本はミニブログというカテゴリーのSNSですし、文字を打ち込む際は中国語で発信しないと中国人には伝わらないというハードルはあります。
その代わり、写真や動画の添付も可能なので、中国語が出来ないという方は、これらを駆使しながら工夫や素材次第でファンを増やしていける可能性があります。

日本語で文字を載せなくても写真や動画さえ興味深い内容ならば、中国人にとって魅力的に映る投稿も当然あるでしょうし、日本語を勉強しているという中国人も結構いますから仮に日本語で発信しても一部の中国人は反応を示してくれるかもしれません。(もちろん大多数の中国人に対して日本語は通じませんが。)
日本語を翻訳サイトのシステムを使って中国語に翻訳してメッセージ投稿するというやり方もあるでしょう。(翻訳機能が物凄い優れているとは言えないので完璧な翻訳は望めないでしょうが、最低限意味を伝えられれば目的は達成ですしね。)

中国で非常に知名度の高い蒼井そらさんも微博から中国での人気を確立した1人です。
彼女の場合も中国語が全く最初は話せない状況から微博をスタートし、少しずつ勉強を重ね中国語の投稿を繰り返したようです。
もちろん蒼井そらさんは、自身のバックボーンが中国という情報規制が極端に厳しい国において、特異な存在として評価されたことが知名度獲得の大きな原動力となったと伝えられていますが、それでも日本人として微博から有名人になった前例として、この分野から中国で知名度を高めたいと考える日本人にとっては参考にすべき要素は大きいと思います。

今回ご紹介した様々な中国のインターネットコンテンツは、初期設定が中国国内の携帯会社と契約していないと登録出来ないものも含まれますので、日本在住でこれらのサービスを利用したいと考える方は、周りの友人に中国在住の日本人がいるならばその方の携帯番号をお借りして登録させてもらうか、日本に住む中国人の友人に同様のお願いをしてみるなどで登録だけでも出来る環境を整えられると良いですよね。
競走率も高い分野なので、この方面から知名度を高めるのは難しいはずですが、これらの活用が何もしないでいるよりかははるかに大きな意味を持つことは大抵の方がご理解下さると思います。

小松拓也
1977年生まれ。
高校を卒業するとともに金城武のような多言語を操る国際的な俳優を目指し、台湾へ語学留学。
2003年に台湾でリリースした北京語CDアルバム「一萬個為什摩」は二万枚のセールスを記録。2007年に中国の国民的テレビオーディション番組「加油!好男児」に参加をし、約八万人の応募者の中からトップ20位に残った唯一の外国人ということで大きな注目を浴び、番組終了後は数多くの中国のテレビやイベント、雑誌などに出演するほか、数社の企業広告のイメージキャラクターを務め、日本の音楽を紹介する「音楽物語in Japan」のMCを務めるなど幅広く活動。
また、国家プロジェクトである上海万博の開幕式への参加や、世界中の華僑を台湾に集めて台北小巨蛋をステージに行われた四海大同では、2万人を前にイベントのテーマソングを歌うなど、その功績を中国からも認められている数少ない日本人の1人。

小松拓也オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/takuyashanghai/