キネカ大森にて「ヴィム・ヴェンダースを旅する~映画のランドスケープ-」が、10月8日(土)から10月21日(金)まで、特集上映されることが決定しました。
本特集上映は、11月12日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷を皮切りに全国で順次公開されるヴェンダース監督7年振りの劇映画となる待望の最新作『誰のせいでもない』の公開を記念して行われるもの。
最新作『誰のせいでもない』はジェームズ・フランコ、シャルロット・ゲンズブール、レイチェル・マクアダムスら豪華キャスト競演し、ヴェンダースの7年ぶりの長編の公開となります。
一つの事故。一人の男。三人の女。をめぐり
魅力的なキャストとヴェンダースならではのランドスケープとサスペンスフルな映像に傑作の予感がいたします。
『誰のせいでもない』予告
11月12日より全国順次公開!
公式ページ
『誰のせいでもない』公開記念 ヴィム・ヴェンダース監督特集上映
永遠の名作『パリ、テキサス』、国内最終上映の『アメリカ、家族のいる風景』など4本の傑作を特集。
70歳を過ぎていまだ瑞々しいヴェンダース、その作品の秘密を再びスクリーンで!
上映作品は、1984年度カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞し、初期ヴェンダース作品やジム・ジャームッシュ作品でも知られるロビー・ミュラーが撮影を手掛けたロード・ムービーの傑作『パリ、テキサス』をはじめ、地上の人々をずっと見守り続けてきたベルリンの街を見下ろす天使たちを映し、日本では単館映画最長となる連続30週(半年以上)のロングラン上映を記録した『ベルリン・天使の詩』、キューバ音楽の古老たちとアルバムを作った友人ライ・クーダーのキューバ再訪の旅にヴェンダースが撮影クルーを伴って同行した音楽ドキュメンタリーの名作『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』、そして、国内最終上映となる『アメリカ、家族のいる風景』の4作品。
いずれも映画史に残る極めつけの傑作揃い。ロード・ムーヴィー、ランドスケープ、家族、孤独そして--音楽。
ヴェンダース映画を象徴する4作品にスクリーンで会える、貴重な機会となる。
昨年、70歳を迎え、新作『誰のせいでもない』では、感情の揺らぎを3D映像で見せるというチャレンジをしたヴェンダース監督。
今もなお新しいジャンルに挑戦しつつけるヴェンダース監督の名作の上映には、往年のファンだけでなく、若い映画ファンも是非駆けつけてほしい。
『誰のせいでもない』公開記念
ヴィム・ヴェンダースを旅する〜映画のランドスケープ
会場:キネカ大森 期間:2016/10/8(土)-10/21(金)
料金:各回入替制 1,300円均一
【上映作品】
パリ、テキサス
ベルリン・天使の詩
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
アメリカ、家族のいる風景 国内最終上映
『パリ、テキサス』
原題:PARIS, TEXAS[1984|147分|西ドイツ・フランス]デジタル上映
監督:ヴィム・ヴェンダース|製作総指揮:アナトール・ドーマン|原作・脚色 : サム・シェパード|撮影:ロビー・ミュラー|音楽:ライ・クーダー|出演:ハリー・ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキー
84年度カンヌ国際映画祭パルムドール受賞。永遠に輝くロード・ムーヴィーの傑作。
テキサスの荒野をひとり歩き続ける男。名前はトラヴィス、4年間失踪していた。
かつて妻と息子を失った男が夢見た“パリ、テキサス”とは?撮影は初期ヴェンダース作品やジム・ジャームッシュ作品でも知られるロビー・ミュラー。
テキサス州パリス、テキサスにパリがあるのか!?という驚きさえ胸にグッとくる。車が走り、ライ・クーダーのスライドギターが聞こえるだけで泣ける。
当時、『パリテキ』に夢中になった若者たちは、この映画のナスターシャ・キンスキーほど美しい女を知らなかった。そしてハリー・ディーンほどカッコいい男も。
『ベルリン・天使の詩』
原題:DER HIMMEL UBER BERLIN[1987|127分|西ドイツ・フランス]デジタル上映
監督:ヴィム・ヴェンダース|脚本:ヴィム・ヴェンダース、ペーター・ハントケ|撮影監督:アンリ・アルカン|音楽:ユルゲン・クニーバー|出演:ブルーノ・ガンツ、ソルヴェイグ・ドマルタン、オットー・ザンダー
87年度カンヌ国際映画祭最優秀監督賞受賞。公開当時30週のロングランを記録した不朽の名作。
ベルリンの街を見下ろす天使たち。彼らは地上の人々をずっと見守り続けてきた。
ある日、天使ダミエルは、サーカスの空中ブランコ乗りの美女マリオンに出会い、恋をする。人間に恋することは、天使の“死”を意味するのに……。
日本では88年4月に封切られ、単館映画最長となる連続30週(半年以上!)の大ロングラン。人間たち心の声が囁きとなって埋め尽くす図書館、白黒の画面が、突然、カラーに変わる瞬間。震えが来るような名シーンの数々、さらにピーター・フォークの出演も!翌89年、ベルリンの壁は崩壊した。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』
原題:BUENA VISTA SOCIAL CLUB[1999|105分|ドイツ・アメリカ・フランス・キューバ]35mmフィルム上映
監督:ヴィム・ヴェンダース|撮影:イェルク・ヴィトマー、ロビー・ミュラー、リサ・リンズラー|音楽:ライ・クーダー|出演:ライ・クーダー、イブライム・フェレール、オマーラ・ポルトゥオンド、コンパイ・セグンド
キューバの老ミュージシャンの人生、音楽、旅。世界20以上の賞に輝いた音楽ドキュメンタリー。
キューバ音楽の古老たちとアルバムを作った友人ライ・クーダーのキューバ再訪の旅に、ヴェンダースは撮影クルーを伴って同行。老ミュージシャンたちを撮影する。全編にキューバ音楽の魅力あふれるドキュメンタリー。映画の最後、カーネギーホール公演のために、彼らは初めてアメリカへ……。ピカピカのアメ車が道を流していた革命前の優雅な40年代ハバナの香りを今も身に纏い、70代になり90歳を超えてなお、艶やかな音楽を聴かせる彼らの魅力に世界中が虜になった。映画が映したのは、音楽だけじゃない。彼らの人生だったから。
『アメリカ、家族のいる風景』 国内最終上映
原題:DON’T COME KNOCKIN[2005|124分|アメリカ・ドイツ]35mmフィルム上映
監督:ヴィム・ヴェンダース|製作総指揮:ジェレミー・トーマス|脚本:サム・シェパード|撮影:フランツ・ラスティグ|音楽:T・ボーン・バーネット|出演:サム・シェパード、ジェシカ・ラング、ティム・ロス、サラ・ポーリー、エヴァ・マリー・セイント映画が眠る場所から始まる隠れた傑作。『パリ、テキサス』以来のサム・シェパードとのタッグ。
スキャンダルまみれの自堕落な生活を送っていた往年の西部劇スター、ハワード・スペンス。突然撮影現場から逃げ出した彼は、30年も会っていなかった母親のもとへ向かう。母から、20数年前に自分の子供を身ごもった女性から電話があったと聞かされ、昔の恋人を探しに行くが……。ジョン・フォード西部劇でおなじみのモニュメント・ヴァレーに始まり、ネヴァダ、モンタナ。孤独の中にもユーモアを共存させた移動と家族の物語。ラストでは心が晴れやかになる、もうひとつの『パリテキ』。T=ボーン・バーネットの音楽がまた素晴らしい。
【ヴィム・ヴェンダース:プロフィール】
1945年8月14日生まれ。71歳。1970年、卒業生制作で初長編『都市の夏』を監督。『ゴールキーパーの不安』( 71)で商業映画デビューし、“ニュー・ジャーマン・シネマ”のパイオニアの一人として注目される。その後、ロード・ムーヴィー三部作『都会のアリス』(73)、『まわり道』(75)、『さすらい』(76)を発表。
『アメリカの友人』(77)で国際的な大成功を得て以来、次々に成功をおさめ、『パリ、テキサス』(84)ではカンヌ国際映画祭パルムドールと英国アカデミー賞、『ベルリン・天使の詩』(87)ではカンヌ国際映画祭監督賞、『ことの次第』(82)でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、『ミリオンダラー・ホテル』( 00)ではベルリン国際映画祭銀熊賞など、数えきれない映画賞を受賞している。代表的なドキュメンタリー映画作品には『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(99)、『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(11)。2015年ベルリン国際映画祭で『誰のせいでもない』がアウト・オブ・コンペティション部門で上映され、その生涯功績を称えられ、金熊名誉賞を受賞した。