ジェームズ・フランコが監督・主演でジョン・スタインベックの『疑わしき戦い』を映画化した「In Dubious Battle」の予告編が公開された。

俳優でもあるジェームズ・フランコにとっては、2013年カンヌ映画祭の「ある視点」部門で上映されたウィリアム・フォークナー原作の「死の床に横たわりて」に続いて本格的な文芸作品の監督作品となる。

ジョン・スタインベックといえば、第13回アカデミー賞でジョン・フォードを監督賞に導いた名作映画『怒りの葡萄』やジェームズ・ディーンが出演した『エデンの東』の原作者であると同時に1945年 アルフレッド・ヒッチコック監督の『救命艇』、1946年アーヴィング・ピシェル監督『ベニイの勲章』、1953年 エリア・カザン監督『革命児サパタ』などでアカデミー原案賞や脚本賞を受賞している。
もちろん作家としても『怒りの葡萄』でピューリッツァー賞を受賞し、数々の功績によりノーベル文学賞も受賞している大作家。

ジェムズ・フランコはもともと、UCLAで英文学を専攻し、現在もイェール大学で博士号を目指しているというだけに文学への造詣の深さは、並の俳優とは違うというものの、スタインベックの『二十日鼠と人間』、『怒りの葡萄』へと続く3部作の第1弾となる小説を、どのように描ききったのだろうか?
物語は1930年代のカリフォルニアを舞台に、農場では、900人もの移動労働者が過酷な労働を強いられていて、それに反発した活動家のジム・ノーランが地主に対して「勝ち目のない闘い」を挑むというもの。

どこか、昨年から話題のサンダンス映画祭を激震させ、アカデミー賞の噂も出ている黒人の奴隷反乱の指導者を描いた『The Birth of a Nation』ともかぶり、資本主義の限界を描いた作品。

ポスターもなんとなく、『The Birth of a Nation』とかぶるか?
http://www.sensacine.com/peliculas/pelicula-235272/

共演はナット・ウルフ、ブライアン・クランストン、ヴィンセント・ドノフリオ、エド・ハリス、サム・シェパード、セレーナ・ゴメス、ジョシュ・ハッチャーソン、ロバート・デュヴァルという豪華な布陣で撮影されている。

まもなく開催されるトロント国際映画祭で、北米プレミアの上映が決まっている。

In Dubious Battle - 2016 Drama Movie - International Trailer HD

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