すぐれたラジオ番組を聴くこともまた、“それはEIGAな!” な体験である。

萩原 豪・高崎商科大学准教授の講演をラジオで拝聴した。題して『奄美群島から考える“持続可能な社会”』。

ここ数年、よく耳にしながら、私などはなんのことかさっぱり分からなかった、いやそれ以前にまともに考えようともしなかった、この「持続可能な社会」という言葉、概念について、萩原氏は、まず、いちから分かりやすく説き起こす。

そして、奄美群島・沖永良部島で自ら地道に重ねられたフィールドワークのご報告を通じて、それでは具体的にどのようにすれば「持続可能な社会」は実現できるのかについて、豊かなヒントをお示しくださった。

水、集落、共生、利他といった重要なキーワードが、こちらの心に響く。

自然と、社会と、人間と──。すべてはここから始まり、ここに至るのだ。これを胸に深く刻まねばならない。

政治学者でもある萩原氏が、政治の原初であり また最小単位でもある、いわゆる「辺境」の ふるくからの島々の集落共同体に着目されたことは、そしてさらにその地の、水にも位(くらい)があるという「湧水(ゆうすい)」に注目されたことは、これまで「先行研究がない」とおっしゃるように、じつに画期的で、きわめて貴重だろう。

萩原さんの「“文化”や“言葉”も資源。未来にどうつなげていくかが大事だ」との結びが、これもまた示唆的である。忘れないようにしたい。

氏は、かつてお世話になった広告代理店の名CD(クリエイティブ・ディレクター)のご子息である。そのご縁でラジオ放送の情報を知り拝聴したのだが、お聴きすることができて本当によかったと思う。

7月18日(月) NHKラジオ第2にて
http://www4.nhk.or.jp/bunkakouenkai/x/2016-07-18/06/75244/3894696/

萩原 豪・高崎商科大学准教授:番組サイトより

旦(だん) 雄二 DAN Yuji
〇映画監督・シナリオライター
〇CMディレクター20年を経て現職
〇武蔵野美術大学卒(美術 デザイン)
〇城戸賞、ACC奨励賞、経産省HVC特別賞 受賞
〇日本映画監督協会会員(在籍25年)
〇映画『少年』『友よ、また逢おう』
〇CM『大阪ガス』(大竹しのぶ)『DHC』(神保美喜、細川直美、山川恵里佳、藤崎奈々子)『東洋シャッター』(笑福亭鶴瓶)『岩谷産業』(浜木綿子)『武田薬品』(杉浦直樹)『NEC』(三田寛子)『ソルマック』(渡辺文雄)『出光』(山下真司)『トクホン』(吉田日出子)『ポラロイド』(イッセー尾形)『河合塾』(三輪ひとみ)『カレーアイス』(南 利明)『ラーメンアイス』『富士通』『飯田のいい家』『ポッカレモン100』『ミニストップ』『佐鳴学院 SANARU』ほか
〇ドキュメンタリー『寺山修司は生きている』『烈〜津軽三味線師・高橋竹山』
〇ゲーム『バーチャルカメラマン』『バーチャフォトスタジオ』
〇アイドル・プロジェクト『レモンエンジェル』
〇脚本『安藤組外伝 群狼の系譜』細野辰興監督版(共作)
〇映画監督・旦(だん)雄二のブログ
http://s.ameblo.jp/danchan55/