映画『二ツ星の料理人(原題: Burnt)』

『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』そして『アメリカン・スナイパー』と3年連続でアカデミー賞にノミネートされたブラッドリー・クーパーの主演作で、再起を図るワケありの天才シェフを演じた。

一流の腕を持ちながらトラブルを起こして転落した元二ツ星シェフが新天地ロンドンで三ツ星獲得を目指して奮闘する人間ドラマ。
共演には『アメリカン・スナイパー』などのシエナ・ミラー、『最強のふたり』などのオマール・シー、『ラッシュ/プライドと友情』などのダニエル・ブリュール、さらにユマ・サーマン、エマ・トンプソン、アリシア・ビカンダーら実力派キャストが集結。『8月の家族たち』などのジョン・ウェルズがメガホンを取る。

好きだなあ、こういう作品。101分とコンパクトなのも良いじゃない。
癇癪持ちの天才シェフが仲間たちとぶつかり合いながら、助け合いながら成長していくっていうシンプルな話でね、まぁありきたりとも言える安心できる展開なのに感動の涙が何度も…。こういうスポ根みたいのに弱いんだよね、ボク。

豪華過ぎるほどの役者たち(一部もったいないくらいな使い方も…笑)と演出が良いんだろうな。ブラッドリー・クーパーはずっとカッコイイ。ブルーアイズでカッコイイ。高級レストランの厨房内の激しさや緊張感、慌ただしさなどはリアルに丁寧に描かれてて面白かった。窓から太陽光が入ってレストランの中を照らすシーンとか、ラストで三ツ星を獲れたのかどうかを明確にせず、2人の表情というか、雰囲気で終えた締め方とか涙出たなあ。

ブラッドリー・クーパーの「食べる料理ではなく、味わう料理を作りたい」とか、ミシュランが来たときの「いつも通りやることをやるだけだ」とかグッと来たなあ。ただ過去の失脚(?)が物語的に重要そうなのにあまり明言されてないんだよね…。パリのレストランでの事件(?)とか、師匠や師匠の娘との経緯とか…。ちともどかしいかな。あとは料理自体のカット数は多いんだけれど、1皿、1皿ゆっくり見せてくれなかったのがもったいないかな…by 喰いしん坊。ヨダレが出るようなシズル感を全然感じられず、キレイだなあくらいの感想しか持てなかったや…。ま、ボク(庶民派!!)が美味しそうに感じたのはそれらの料理よりは賄いやオムレツ、ハンバーガーだけれども…。

レストランもチームなんだなあ、良いチームがシェフを支えて美味しい料理を作るんだなあとつくづく思った。良い映画だ。

シネフィル編集部 あまぴぃ

6/11公開『二ツ星の料理人』予告編

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