シネフィル新連載「映画にまつわる○○」#06 映画祭について考えてみる 谷健二

まただいぶお待たせしてしまったコラムのテーマは映画祭。

映画(短編)を撮り始めた10年前。
短編なので映画館でかかることはなく、目標は全国各地でやっている映画祭での上映でした。

現在活躍している監督さんをみても、映画祭出身の方が多く、若手にとって映画祭は長編デビューをかけた登竜門的な存在であります。
これまで短編では多数の映画祭に参加させていただきました。

小さな自主上映会から、国際コンペのあるもの、街をあげての映画祭などなど、それぞれ特色があって楽しい思い出になっています。

※ちなみに..自身で武蔵野映画祭なるものを立ち上げていたりします。

さて本題。先日、監督作品『U-31』を引っさげて沖縄国際映画祭に参加してきました。
長編作品としては前作『リュウセイ』で参加した高崎映画祭、新人監督映画祭についでの参加。
ワクワクとドキドキが入り混じりながら沖縄に行ってきました。
沖縄国際映画祭。今回で8回目であり、映画だけでなく、お笑いライブなどエンタメ要素の多い映画祭。
吉本興業と沖縄県が完全バックアップしており、歴史は他の映画祭と比べ浅いものの、国内の映画祭としては最大規模だと思われます。

スケジュールに目をやると、連日映画上映やイベントがありつつ、初日はレッドカーペットからのオープニングパーティー、
2日目も夜はパーティーで、最終日もレッドカーペットからのクロージングパーティーと、とにかくどこかでパーティーやってる状態です(笑)。
パーティーには、映画関係者はもちろん、吉本の芸人さんや地元の方がたくさん来ていて、それはもうなんとも豪華でした。
『U-31』は3日目に上映があったので、そのタイミングでの舞台挨拶と最終日のレッドカーペットに参加してきました。

映画祭2日目。急遽、出演者である大杉漣さんが映画祭に来てくれることになりました。
舞台挨拶は主演の馬場良馬さんと2人で、最終日のレッドカーペットは馬場さんと中村誠治郎さんと3人を予定していましたが、
大杉さんも舞台挨拶に参加してくれるとのこと。嬉しいかぎりです。現場でなかなかお話しできなかった分、貴重な経験をさせていただきました。

映画祭。通常は、業界の今後のトレンドを示唆するものであったり、若いクリエイターの発掘であったりと、ビジネス的にいろいろな意味合いがあると思いますが、、
監督として改めて参加した感想は、今回もとにかく楽しかった、この一言に尽きます(笑)。なんていうか、評価や評論などの話は後回しで、
まずは楽しもう精神を思い出させてくれる場であります。
またここに来れるように映画を作り続けたいと思えるもの、それが映画祭かな、と。

新作 『U-31』予告編

映画「U-31」予告編

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