映画『トリプル9 裏切りのコード(原題: Triple 9)』

『ザ・ロード』『欲望のバージニア』などのジョン・ヒルコート監督が手掛けたクライムアクション。悪徳警官と元特殊部隊員から成る強盗グループが、万全の警備体制が敷かれた政府施設の襲撃に挑む。

職務中の警官が撃たれるという非常事態時に発せられ、警察にとっては最悪のコードとされる「999(トリプルナイン)」を利用した強盗計画をリアリズムと緊張感たっぷりに描き出した。
『ジェシー・ジェームズの暗殺』などのケイシー・アフレック、『それでも夜は明ける』などのキウェテル・イジョフォーをはじめ、ノーマン・リーダス、ウッディ・ハレルソン、ケイト・ウィンスレットら豪華キャストが結集する。二転三転するストーリー展開にも注目。

好きだなあ。サスペンス好き、アクション好き、ギャング好き、犯罪好きにはたまらないね。
裏切りと暴力の連続…。ずっとヒリヒリするというか、キリキリするというか…。画面も暗く冷たくザラザラで、ハンディカメラの映像やどこかしら視界を邪魔しているような構図にはドキドキが止まらない。冒頭から迫力タップリ、緊迫感タップリにグイグイと引っ張ってってくれる。

まあそれはそれは豪華過ぎるキャストはもったいないほどでね。クセのある実力派俳優はみんなカッコイイわ、演技も素晴らしいわ。しばらくの間、登場人物が多い上に、まともな警官なのか、悪徳警官なのかがわかりづらいけど…。でもそれが次第にさっきまでのギャングが警官やってる怖さ?に繋がって高揚していくんだけれどね。そんな中、ケイト・ウィンスレットが強烈!! 危ない雰囲気プンプンでド迫力でカッコイイ!!

一見地味な銃撃戦シーンも細部にまでリアリティに溢れているし、突入シーンの緊迫感もたまらない。警官たちが一斉に急行する「トリプル9」の発動ってすごい。「トリプル9」の使い方も上手。ド迫力の音響も良いね。音圧というのかな、すごく男っぽい。
ただ、キャラクタそれぞれの説明が省かれていたり、悪徳警官がなんで協力し合うのか描かれてなかったりするので感情移入できず残念…。
すっきりしないエンディングはボクは好きだけどね。好みは分かれるかもしれないね。
それにしてもまともな警官、悪徳警官、ロシアン・マフィア、ラティーノ・ギャングという四つ巴の構図はアトランタの今なのかしらね?
怖い、怖い…。
男臭さに溢れた骨太の作品。映像的にも音響的にも是非劇場で!!

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『トリプル9 裏切りのコード』予告編

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