2015年一本のアカデミー賞の短編アニメーション部門ノミネート作が日本でも大きな話題になりました。『ダム・キーパー』という作品です。
受賞は逃したものの、その、独特な表現で2014年ベルリン国際映画祭で公式上映後、世界中の国際映画祭で20以上もの賞を受賞した作品で、アカデミー賞までノミネートされたのです。
作品は、日本人の堤大介とロバート・コンドウの共同監督によるもの。ピクサーで『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』のアートディレクターを日本人で唯一務めた堤と、最年少でアートディレクターに抜擢され、堤と多くの作品を手がけたロバート・コンドウが初めてメガホンをとった作品でした。
世界のアニメーションに衝撃を与えた『The Dam Keeper』予告
今、その二人の作った新たな新作が、話題になっています。タイトルは「ムーム(MOOM)」。
3月から各国の映画祭で上映され、既にカナダ国際映画祭で最優秀アニメーションフィルム賞(長編作を含む)を受賞しました。
この作品は、「世界から猫が消えたなら」などで知られ、映画プロデューサー・作家で多くのヒット作を作ってきた川村元気氏(原作)と益子悠紀(絵)によるによる絵本を、アニメ化した作品。
堤とロバートが惚れ込み『ダム・キーパー』がアカデミー賞にノミネートされる前から、一年半にわたって製作を進めてきたと言います。
下記が、その話題作の予告!
すでに海外で受賞しだした新作『ムーム』の海外予告
今作『ムーム』では、堤とロバートが監督をつとめ、制作プロダクションは日本のクラフター(スティーブンスティーブン)とマーザ・アニメーションプラネット2社の日本国内スタジオと日本人スタッフを中心に進められ制作したもの。
クラフターは岩井俊二監督のアニメ『花とアリス殺人事件』---マーザ・アニメーションプラネットは『キャプテンハーロック』等を制作してきた、国内屈指のクオリティを誇るスタジオが共同で取り組んだものだけに、今後、この作品がどのように世界で評価されていくのか楽しみです。
下記の映像ではこの、『ムーム』の誕生の経緯などが、わかります。
堤大介とロバート・コンドウ両氏が語り(ただし英語)、川村元気さんも、作品とそのアニメとなった作品に対しての思いなどを語っています。