先日開催された香港のアカデミー賞と称される電影金像奨で最優秀作品賞に輝いた香港映画『十年』が、その内容ゆえに中国本土では問題視されて様々な情報規制がかけられていることに、ネットユーザーの間では大きな反響が巻き起こっている。

『十年』は、共産党の影響が強まった10年後の香港を描いたオムニバス映画で、中国本土でも毎年大きな注目を集める今年の香港電影金像奨で最優秀作品賞を受賞しながらも、中国本土では授賞式のテレビやウェブ生中継が禁止されたほか、最優秀作品賞そのものが中国メディアが発表した受賞リストの中から消されている事態となっている。

現在、なんとかして『十年』を観ようとする中国の映画ファンたちが動画配信サイトに集中することで、同作の検索ワードが上位に急浮上する現象が起こっているほか、こうしたファンが勘違いしてアクセスした同タイトルのハリウッド映画『十年(10 Years)』や、同タイトルで歌われている香港歌手の楽曲「十年」のMVまで大量にダウンロードされている状況だ。

香港映画は作品そのものだけでなく、監督や俳優に至るまで中国本土での人気が非常に高く、それだけに今回の情報規制には中国ファンから強い反感が溢れている模様だ。

映画『十年』
《十年》(Ten Years) 電影預告 - Movie6 識電影 | 讓你認識更多電影的平台

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電影金像奨最優秀作品賞受賞映像
2016-04-03 第 35 屆香港電影金像獎《 十年 》獲最佳電影

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http://d.hatena.ne.jp/fookpaktsuen/touch/20151228