2016年3月26日に公開される岩井俊二監督最新作「リップヴァンウィンクルの花嫁」は、3時間の大作。岩井俊二が著した原作小説は、既に存在し、インタビューでも触れられる3.11以降の世界を生きるということ、そこから紡ぎ出された本作は、現代を生きる23歳の女性の愛と受難の物語。
ただAfter 3.11の世界の影響化にある物語とは、一切、描かれてはいない。
これからの時代へ向けて、岩井監督が、様々に思念を巡らせ結実した「リップヴァンウィンクルの花嫁」とは、どんな物語なのか? 12年の歳月を経て、再び、オリジナル脚本で長編映画を監督したその秘めた思いについて、監督・岩井俊二に訊いた。
Photography: Kyoshiro Yoda/ WACCA
Videotaped and edited by Shuji Tsukamoto a.k.a. shutarow / VOID
ストーリー
舞台は東京。派遣教員の皆川七海(黒木)はSNSで知り合った鉄也と結婚するが、結婚式の代理出席をなんでも屋の安室(綾野)に依頼する。新婚早々、鉄也の浮気が発覚すると、義母・カヤ子から逆に浮気の罪をかぶせられ、家を追い出される。苦境に立たされた七海に安室は奇妙なバイトを次々斡旋する。最初はあの代理出席のバイト。次は月100万円も稼げる住み込みのメイドだった。
破天荒で自由なメイド仲間の里中真白(Cocco)に七海は好感を持つ。真白は体調が優れず、日に日に痩せていくが、仕事への情熱と浪費癖は衰えない。ある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出す。
キャスト・スタッフ
【監督・脚本】
岩井俊二
【出演】
黒木 華 綾野 剛 Cocco
原日出子 地曵 豪 毬谷友子 和田聰宏 佐生有語 夏目ナナ 金田明夫 りりィ
【原作】
岩井俊二『リップヴァンウィンクルの花嫁』(文藝春秋刊)
【制作プロダクション】
ロックウェルアイズ