発見されたソ連の巨匠監督「映像の詩人」と呼ばれたアンドレイ・タルコフスキーの残した16枚のポラロイド。

深い精神性を探求した叙情的とも言える独特の自然描写と、とりわけ「水」の象徴性を巧みに利用した独特の映像美で知られている。そして、「世界の救済」をテーマに、夢と空中浮遊、あるいは犬や水や馬や火などを象徴的に配して独自の映像美を追求した寡黙な作品群は、難解という評価もある一方で、全世界に熱狂的なファンを持ち続けた。
代表作として、『惑星ソラリス (1972年)』、『鏡 (1975年)』『ストーカー (1979年)』『ノスタルジア (1983年)』 『サクリファイス (1986年)』など。 
その後、表現の自由を求めてソ連を亡命し、故郷に還ることなく、パリにて1986年12月29日54歳で客死した。

http://www.anothermag.com/art-photography/2939/andrei-tarkovskys-polaroids

イングマール・ベルイマン監督が語ったタルコフスキー

今回2013年8月13日、発見されたのは、16枚のポラロイド写真。
過去、シネフィルでもスタンリー・キューブリックの若かりし写真家時代の写真なども紹介したが、このタルコフスキーの作品もまた、彼の映画の基本に通ずる詩情あふれた写真となっている。
やはり、映画史に残るイングマール・ベルイマン監督が 「私のためのタルコフスキーが、最も偉大であること、それが反射、夢としての人生。そして、人生をを捕らえると、新しい言語でのフィルムを真に発明した人。」 と述べている。
そして「彼の個人的な世界…これらのスケッチ。夢を現実にした人の、静かで、魅力的な洞察により魅了される」
これらのスケッチともいえる写真において、彼が、彼の個人的な世界〈彼のウィンドウから、彼の犬、彼の子供、彼の庭、および眺めのすべてから見た真実を明らかにすることで、彼の不思議な映画をつくる上での世界をかいまみれる。

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