シネフィル映画短評 第156回『エージェント・ウルトラ』

映画『エージェント・ウルトラ(原題: American Ultra)』

『アドベンチャーランドへようこそ』でも顔を合わせた『ソーシャル・ネットワーク』などのジェシー・アイゼンバーグ、『トワイライト』シリーズなどのクリステン・スチュワートが再共演を果たしたアクションラブコメディ。

CIAが極秘裏に行っていたと言われるマインドコントロール・プログラム「MKウルトラ計画」を題材にダメ男が最強エージェントとして覚醒することから起こる騒動を描いた。
メガホンを取るのは『プロジェクトX』のニマ・ヌリザテ。『ロスト・ハイウェイ』などのビル・プルマン、『スパイダーマン3』などのトファー・グレイスらが脇を固める。

ダメ青年から敏腕工作員へと瞬時に変貌する主人公の姿が痛快。
おお、おバカコメディにラブとスパイ、アクションをトッピングしました!!なとっても面白い作品。好き嫌いは分かれそうだけれど…ボクは好きだよ、これ。バカさ加減が絶妙でね。
ジェシー・アイゼンバーグはバッチリ役にはまってるし、ちょっとハスッパなクリステン・スチュワートは女神のようにカワイイ。ジェシー・アイゼンバーグは素晴らしい役者だよね。早口も健在(笑)。バカップルっぷりとか、なのにセンチメンタルとか、アクションとラブ部分とのギャップがホントいい〜。まさに“覚醒”ですなあ。ボロボロのズタズタっぷりも潔いほどでね。

CMやMV出身の監督だけに音楽もセンス抜群でテンポも良いんだよね。
映像もイカしてる!! 96分という尺もちょうど良いんだよね。なんか“中学生が考えた最強のアクション映画”みたいなB級感たっぷりなんだけれど(良い意味でね)、爆破や戦闘も多く、長回しのホームセンターでのバトルは楽しくてずっとニヤニヤ。敵役含めみんなキャラが立ってるんだよね。
続編作れば良いのに…。
ウォルトン・ゴギンズやジョン・レグイザモの怖いくらいの演技も印象深い。

エンドロールの入り方も超〜カッコイイ。そしてそのアニメはキモカワイイっていうのかな、必見だね。いつも1人で観てるボクが言うのもアレだけどさ、デートムービーに最高じゃないでしょうか。ちょっと血とかグロいかな…。何も考えずに楽しめること間違いなし!!

シネフィル編集部　あまぴぃ