ウィーン美術アカデミーの学期末展覧会である『Rundgang』が始まりました。毎年1月末に開催される『Rundgang』は、普段はアトリエや講義室として使用している部屋を展覧会会場として学生の作品の展示する、美術アカデミーのイベントの中でも特に重要なものです。ドイツ語「Rundgang」は巡回や回廊を意味しており、美術アカデミーの4つの建物すべてが一般公開されているので、一般市民から美術関係者まで多くの人が展覧会を見に来ます。

『Rundgang』は4日間にわたって開催され(今年は1月21日〜24日)、作品の展示だけでなくパフォーマンスや映像上映会、レクチャー、そしてクラブイベントなど、多数のプログラムが昼から夜中まで開催されています。学生にとっても大切な発表機会であると同時に、学部を超えたつながりや学外とのつながりを持つ重要な機会でもあります。また、学生のアートプロジェクトや奨学金のための基金を集めるオークションも開催されるなど、子どもから大人まで多くの人が集まってくるのも『Rundgang』の特徴です。
私は展覧会に参加していませんが、今回はその様子の一部を写真でお伝えします!

ファイン・アート: Art and Photographyのクラス

ファイン・アート: Art and Photographyのクラス

ファイン・アート: Art and Photographyのクラス

ファイン・アート: (Post) Conceptual Art のクラス

ファイン・アート: (Post) Conceptual Art のクラス

舞台デザインのクラス

ウィーンの90年代に生まれたトルコ系移民について歌ったラップのパフォーマンス( EsRaP)

ファイン・アート: Art and Photographyのクラス(Albrecht Katrin)

舞台デザインのクラス:デザイン模型の一部

オークションの様子

*他の会場とは少し雰囲気の違うオークションには、美術アカデミーで教えている教授やアシスタント、学生の作品が出品されています。ここで得たお金はアカデミーで勉強している学生への経済的支援に使われており、特に授業料を払っている生徒(オーストリアの国立大学はEUと経済的に貧しい国出身の学生は授業料は無料)の授業料の半分や、学生が行うアートプロジェクトに必要な経費を賄っています。

*今回掲載した展覧会やオークションが行われた会場は、他の美術アカデミーの建物と違って、以前は倉庫のちに劇場として使われていた建物です。天井がとても高く、机や椅子という一般的な大学の設備がないため、普段はソファーに座りながら授業を受けるという少し変わった場所でもあります。