映画『ポプラの秋』


「夏の庭 The Friends」などの人気作家・湯本香樹実による同名小説を実写化したヒューマンドラマ。

大好きだった父を失い、傷付いた心を抱える8歳の少女が天国に手紙を送り届けるという不思議な老人と織り成す交流を綴っていく。
メガホンを取るのは『瀬戸内海賊物語』などの大森研一。主人公の少女をテレビドラマ『家政婦のミタ』などの本田望結が熱演。もう1人の主演にベテラン女優の中村玉緒をはじめ、『HERO』シリーズなどの大塚寧々、『ROOKIES』シリーズなどの村川絵梨らが共演に名を連ねている。

ハートウォーミングな物語もさることながら、全編ロケを敢行した飛騨高山の美しい風景にも注目。おお、情緒溢れる感動作だね。とても穏やかで優しい。
美しく雄大な自然、歴史感じる街並などの風景の中、色々なものやことを刻みながらゆっくりゆったり流れていく時間がとにかく優しくてすごく生き生きとしててとっても愛おしい。

本田望結は傷付きやすく心が揺れ動く少女をピュアに演じ、中村玉緒は情深く優しい老女をとても魅力的に演じてる。大塚寧々の演技は切なさたっぷりで良かったなあ。やり切れなさや憂いの中に生きなきゃという想いをにじませた表情とか素晴らしい。多くを語らなかったけれど心の内が明かされる終盤は特に感動的。

大切な人に先立たれたとき、伝えたいことはいっぱいあるよね。そんな大切な人への想いとか、相手のことを想いながら書く手紙の素晴らしさとか、そんなことを思った。

ケータイだ、スマホだ、と瞬時に簡単なメッセージを送れる今、そこに込める想いも軽くなってる気がする。もっとちゃんと相手を想ってメッセージを打たなきゃなあ。便箋を前に心を込めて書く手紙の良さを忘れないようにたまには手紙でも書いてみようときっとみんなが思える作品。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『ポプラの秋』予告◆9.19公開◆

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