映画『ラン・オールナイト(原題: Run All Night)』。
『アンノウン』『フライト・ゲーム』に続き、ジャウマ・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンが3度目のタッグを組んだクライムアクション。
息子の命を守るため親友でもあるマフィアのボスの息子を殺害してしまったことから、復讐に燃えるボスに命を狙われる殺し屋の逃走劇を描く。
組織のボスに名優エド・ハリスが扮する他、主人公を30年以上も追う刑事を『フルメタル・ジャケット』などのヴィンセント・ドノフリオ、主人公の息子を『ロボコップ』などのジョエル・キナマンが演じる。
ボクたちの大好きなリーアム・ニーソンはここでもやっぱりカッコイイ。
今回は夜明けまでの十数時間しか時間がないけれど(笑)、銃あり、乱闘あり、カーアクションありとテンコ盛りなリーアム・ニーソン尽くしだい。
ニューヨークの街中でのカーチェイス、美しい風景の中での銃撃戦などをスタイリッシュ“過ぎる”カメラワークで魅せてくれる。アクションだけでなく、30年来の友情もあったり、父子愛や確執もあったりと人間臭さもたっぷり。そのあたりの心理描写もカット割りやカメラワークがよく考えられてて素晴らしい。
エド・ハリスの味のある演技はさすがだね。ダメ息子を殺したリーアム・ニーソンに牙を剥くんだけれど、2人が30年来の親友という設定なもんだから切ないわ、緊張感がたまらないわ、ハラハラのドキドキだわ。でもこの2人ったらこの葛藤や対決を楽しんでてまるでイチャイチャしているように見えたもんね。
無駄にカッコイイ息子役のジョエル・キナマンはバディ物の相棒として物語に弾みを付けてるね。さらにヴィンセント・ドノフリオ、ニック・ノルティら脇を固めるオヤジたちの渋さも良いよね。
立場は違っても父親が息子を想う愛情の深さが興味深い。とにかく男臭い作品。なんでタイムリミットが夜明けまでなんだか忘れちゃったけれど…リーアム・ニーソンのサンタ姿も拝める。
シネフィル編集部 あまぴぃ