映画『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 (原題: The Imitation Game)』。

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。
劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピュータの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄にも関わらず、戦後悲劇の運命を辿ったチューリングをベネディクト・カンバーバッチが熱演する。

監督は『ヘッドハンター』などのモルテン・ティルドゥム。キーラ・ナイトレイをはじめ、『イノセント・ガーデン』などのマシュー・グード、『裏切りのサーカス』などのマーク・ストロングら実力派が共演。

第87回(2015年)アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など計8部門でノミネートされ、脚色賞を受賞。

うーん、カメレオンのような作品だなあ。伝記ものかと思いきや、サスペンス、ミステリーの色が濃くなって、そのあと社会ドラマ、人間ドラマの色になる…。

暗号解読の過程はスリル満点で、並行して主人公のキャラを幼少期交えてあぶり出しつつ、苦みを増しながら社会的一般常識や偏見、差別などなかなか越えられない壁を見せてくる。そのあたりの構成、脚本は見事だよね。

変わり者で天才な主人公の孤独や苦悩、葛藤などを真っすぐに演じたカンバーバッチは素晴らしい。演技云々ではなく本人に見えて仕方ないほどだ(本人に似せるわけではなくね)。
キーラ・ナイトレイはやっぱり美しいが、今回はキャラが立ってなくて残念…。ラストは堪えた。

とっても切ない…。ああ、これは切ない愛の物語でもあったのか。

シネフィル編集部 あまぴぃ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 予告編

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